第十四話 変態という名の紳士
男というのはね……なんというかこう……時として自分が
制御できなくなる時があるのだよ。(多分)
あれから歩き続けて、俺たちは街についた。
「よし、着いた。とりあえず宿屋に言って着替えようか。あ、替えの下着って
あるよね?」
「うん、大丈夫、あるよ」
漏らしたことがショックなのか少し声に力が無い。
「大丈夫だよ、誰だって最初は怖いからさ、元気出そう?」
「うん、元気……だす……」
少し苦笑して、宿屋に直行する。
「ほら、着替えてきな。見ないからさ」
と言って俺は部屋の外でルースィーを降ろし、待機する。
はぁ……しかし、まいったなぁ……まさか漏らしちゃうとは……まぁ
あんな化物に襲われそうになったら怖いわな。
「あれの場合、襲う(意味深)ですけどね」
「まぁ……ね……」
「どうしたんですか?顔を赤くして」
「ええぇ!?ああっと、いやちょっと想像しちゃって」
「素直に言うんですね……と言うより結構刻阪さんって性に対して結構
クールかと思ったんですけど、違うんですね」
「一応俺も一人の男ですし、っていっても相手小さい
少女ですしね……獣人は表面上凄い年齢になっても
実際扱いはそれよりずっと若かったりしますし。
ルースィーがそうです、見た目と同じぐらいの扱いですからね」
「結構この世界の知識が付いてきたみたいですね」
「セリフィアさんに教えられましたから」
と言って微笑む。
そうしているとルースィーが帰ってきた。
「おかえり、大丈夫?」
「うん、もう大丈夫だよ、でも、パンツどうしよう……ここには
捨てられないよ……」
「ああ、なら、ゴミ捨て場がある筈だしそこに捨てよう」
「うん、見られたら恥ずかしいし……」
ちなみに、この世界にはさっき言った通り、ゴミ捨て場がある
この情報はセリフィアさんから聞いたものだ。
袋に入れて捨てるシステムでそのゴミは専用のゴミ粉砕機で
処理される。この世界にある、機械類は全て魔力でできている。
魔石と言われる物を原動力にして動かしており。
魔石は要するに魔法を使用する魔力などが込められた石である。
ちなみにそれに関係するもので、
魔石結晶と言われる物が魔物からドロップしたりする。
魔石結晶とはその名の通り魔石の結晶で魔物からドロップ
したものを加工して、魔石にして使用する。
魔石結晶は冒険者ギルドで換金することができる。
ちなみにルースィーを助けるときに相手にした奴らは
結晶をドロップしたのだが、当たり前だが魔石なんかより
ルースィーの方が大事である為、意識が向かなかった。
そんなこんなで、ゴミ捨て場に来た。
「よし、じゃあここにいるから行ってきて、今更だけど
下着見るのもあれだし」
「マサトに頼んじゃダメ?恥ずかしくて、行きたくないよ」
「え、いやそれは……」
ルースィーは俺の服の裾を掴んで耳をペタンと垂らして
潤んだ目で上目遣いで言った。
「お願い……ダメ?」
「行きましょう」
うん、あれだよね、反則だよその顔。俺じゃなかったら
理性ぶっ飛んで押し倒す人居たかもしれないよ?
そんな表情と、聴き心地の良い、可愛い声に魅了されて
下着の入った袋を手に取って、下着捨て場に行く。
「ハァ……まじでやばかった、女性に対してあまり
ボディタッチしない俺でも頭を撫で回したくなった」
そして、あらかじめ宿屋に置いてあったゴミ袋に入れた
パンツを袋ごと捨てようとしたそのときだった。
俺の頭に1つの考えが一閃した。
あれ……?これ、チャンスじゃね?ルースィーには
見られてないし、パンツ盗むチャンスじゃねこれ?
しかも美少女のおもらしパンツ………
これは……チャンス到来かぁ!?
いやいやいや、それはまずいですよ、これでバレたら
信用ダダ下がりだよ!?両親の冷たい目が想像できるもん!
いやいや、だとしてもだよ!?美少女やで!?
それもケモ耳っ娘やぞ!?どうする、俺
ここで信用のために、素直に捨てるか?
それとも信用消失の危険を承知で欲を満たすか?
その答えは、真なる|男(変態)ならば分かりきっていることだ。
答えはHU☆KU☆ROから出して、盗む!
それが俺の答えだァァ!
「捨てて来たよ」
「ありがとう、ごめんね?変な役をやらせて」
「いやぁ、いいんだよ、別に迷惑には思ってない、ハプニングは付き物
だし、こういうのも面白いしね」
「そっか、そうだね、よし!次は怖気付かないようにするから!」
「はは、いざとなったら俺も手伝うからさ」
「うん!」
だだだだ、大丈夫だバレてないバレてないバレてない
さて、若干、雲行きが怪しくなってきたぞぉ?(性的な意味で)
どうでもいいですが凄い眠いです(予約投稿日設定時、夜の0時)