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アルニカ交響曲  作者: 結千るり
64/110

終曲:アリシア・フリーデンの遺言

アルニカこと美咲歩海に告ぐ。

この手紙が読まれているということは、私が死んだということだ。

これからここに書くことは萩研究所の機密情報なので絶対に口外しないこと。

まず、お前の能力についてだ。

オルゴールや楽器を通じてログインしている場合、その要となる何かがなければならないはずだ。

自分で解析できないのが残念だが、もしかしたら花柳のメインコンピューターである人工知能が関わっているかもしれない。

もう一つ、書いておかなければならないことがある。

お前の母親についてだ。

死因が曖昧で“脳への傷害による”と書いてあった。

脳への傷害による死亡なら、よほどの衝撃だろう。

ここからはあくまでも私の推測だが、彼女は脳死かもしれない。

脳傷害を受けたまま、どこかに眠っているかもしれない。

と、私が書けるのはこれだけだ。

ただ、研究所トップである朝霧達海がお前を狙っていることは確かだ。

理由はよくわからないが、危険だ。

なるべく近づかないことだ。

では、服は時々でも着ていくがいい。

違う形で会っていれば、このような手紙は書かなかったかもしれない。

買い物も、蕎麦も、空を飛んだのも初めての経験だった。

最後に礼を言う。

短い時間だったが、楽しい1日だった。

ありがとう。

健闘を祈る。



アリシア・フリーデン







追伸

返事は不要

水を使え


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