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変な奴らが転生して来た!  作者: nekorovin2501


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第9話: 創造の園、裁きの刃

終焉の門での勝利により、ザルク、ヴォラス、ガレン、レイドの二つのタッグは神のゲームの秘密の一端を掴んだ。エルドラス大陸の真実は、転生者たちが新たな神を選ぶ試練だった。だが、神の声が告げた「次のゲームは、創造か、破壊か」という言葉が、四人の心に新たな火種を投じる。彼らは「創造の園」へと導かれる。そこは、生命と魔力が溢れる楽園でありながら、破壊の誘惑が潜む危険な領域だった。

創造の園

創造の園は、色鮮やかな花々と輝く水晶の木々が広がる、息を呑むような美しさの場所。だが、空気には緊張感が漂い、地面から脈打つ魔力が不穏な響きを放つ。ザルクの仮面レンズが異常なエネルギーを検知し、警告音が鳴る。「この場所、綺麗すぎる。ヴォラス、何か怪しいぞ。」

ヴォラスは甲殻を震わせ、酸性の体液を地面に滴らせて反応を確かめる。花々が一瞬萎れ、すぐに再生する。ザルクが砲台を構える。「創造だ? 破壊だ? どっちでもいい、俺たちが勝つ。」

ガレンとレイドは別の小道から園に踏み込む。ガレンのガントレットが魔力を吸収し、青白い光が強まる。「レイド、この園は試練の場だ。美しさに騙されるな。」

レイドは銃を握り、コートを翻す。「兄貴、楽園だろうが地獄だろうが、俺たちが裁く。あの仮面と虫をぶち抜いて、ポイント総取りだぜ!」

園の中心に、巨大な水晶の樹がそびえる。その根元に現れたのは「ライフウィーバー」。生命を司る魔獣で、植物と光の融合体。無数の蔓が動き、触れるものを癒すと同時に縛り付ける。この魔獣を倒せば、創造の力を得るポイントが手に入る。だが、破壊を選べば、さらなる力が約束される――神の声がそう囁く。

創造か、破壊か

戦いが始まる。ザルクのプラズマ砲がライフウィーバーの蔓を焼き、青い閃光が園を照らす。だが、蔓は即座に再生し、プラズマを吸収する。「ちっ、厄介なヤツだ! ヴォラス、根元を狙え!」

ヴォラスは酸性の霧を放ち、樹の根を溶かそうとするが、ライフウィーバーの光が霧を浄化。蔓がヴォラスを絡め取り、締め上げる。ザルクが援護射撃で蔓を切り裂くが、再生の速度が速い。

ガレンとレイドが参戦。レイドの炎の弾丸が蔓を焼き、ガレンの電撃を帯びた刃が樹の幹を切りつける。「この生命、俺の裁きで断つ!」だが、ライフウィーバーの光がガレンを弾き、蔓がレイドを捕らえる。

ザルクが叫ぶ。「お前ら、足手まといだ! ポイントは俺たちが取る!」

レイドが蔓を撃ち抜き、応じる。「ふざけんな、仮面! 俺たちが先に仕留めるぜ!」

ライフウィーバーの光が強まり、園全体が震える。神の声が響く。「選択せよ。創造を護るか、破壊を選ぶか。一組が力を得る。もう一組は、力を失う。」

光の中で、ビジョンが四人を襲う。創造を選べば、園は永遠の楽園となり、力を得る。破壊を選べば、園は滅び、新たな力を解き放つ。だが、どちらを選んでも、一方のタッグが犠牲になる可能性が示唆される。

誘惑の分岐

ザルクの仮面が揺らぎ、ヴォラスに視線を送る。「破壊だ、ヴォラス。俺たちは狩人だ。創造なんざ興味ねえ。」

ヴォラスは無言で頷き、酸性の尾を樹の根に突き刺す。ガレンがガントレットを握り、レイドに言う。「レイド、俺たちは裁く者だ。創造を護る。それが正義だ。」

レイドが銃を構え、笑う。「兄貴、楽園も悪くねえな。だが、仮面と虫が邪魔だぜ!」

戦場が二つに分かれる。ザルクとヴォラスは破壊を、ガレンとレイドは創造を選び、ライフウィーバーを巡る戦いが混乱に陥る。ザルクのプラズマがガレンを掠め、ガレンの刃がヴォラスを狙う。レイドの銃撃がザルクを襲い、ヴォラスの酸がレイドに飛ぶ。

だが、ライフウィーバーの蔓が四人を同時に絡め取り、光が心に囁く。「選択は一つだ。分断は滅びを招く。」

ザルクが叫ぶ。「ふざけるな! 俺たちは破壊を選ぶ!」

ガレンが応じる。「俺たちは創造だ! お前らと道は違う!」

絆の再確認

神の声が響く。「選択を誤るな。創造も破壊も、絆なくして意味を成さぬ。」

四人が一瞬動きを止める。運命の祭壇、嵐の頂での絆の記憶が蘇る。ザルクが仮面を叩き、呟く。「ちっ、ヴォラス。俺たちは狩人だが、奴らとの戦いは悪くねえ。」

ガレンが微笑む。「レイド、裁きは正義だが、仲間との戦いも裁きだ。」

レイドが笑う。「よし、兄貴! 一回だけ、仮面と虫と組むか!」

ヴォラスが無言でザルクに近づき、四人は再び共闘を決意。ライフウィーバーの核を狙い、ザルクのプラズマ、ヴォラスの酸、ガレンの刃、レイドの銃撃が一体となる。光と蔓が砕け、核が露わになり、四人の同時攻撃が核を破壊。

ライフウィーバーが崩れ、園に静寂が戻る。魔核が輝き、神の声が告げる。「ライフウィーバー討伐。創造と破壊の選択は、絆によって超越された。ポイントは両タッグに分配。」

新たな地平

ザルクが仮面を調整し、呟く。「絆か。神のゲーム、面倒くせえな。」

ガレンがコートを払い、言う。「だが、悪くねえ。俺たちはまだ裁く者だ。」

レイドが銃を回し、笑う。「次は総取りだぜ! 仮面、虫野郎、置いてかねえよ!」

ヴォラスは魔核の欠片を拾い、ザルクに渡す。園の奥で、新たな光が揺らめく。神の声が囁く。「次の試練は、神の座そのものだ。」

二つのタッグは、絆を再確認し、神のゲームの最終局面へ向かう。だが、創造と破壊の選択は、新たな試練の予兆に過ぎなかった。四人は、さらなる戦場へと踏み出す。

(つづく)

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