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変な奴らが転生して来た!  作者: nekorovin2501


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13/13

第13話: 最終の試練、真実の鏡

原初の平原で新世界の創造権を手にし、ザルク、ヴォラス、ガレン、レイドの二つのタッグは、神のゲームの最終局面へと突き進む。神の声が告げた「最終の試練が、真実を明らかにする」という言葉は、四人にこれまで以上の覚悟を求める。新世界の中心、「真実の鏡」と呼ばれる場所へたどり着いた彼らは、モンスターや戦いを超越した究極の試練に直面する。それは、絆と自我、そして真実そのものを問うものだった。

真実の鏡

真実の鏡は、新世界の中心に浮かぶ巨大な水晶の湖。湖面は鏡のように滑らかで、四人の姿を映し出すが、その奥には無限の光と闇が揺らめく。ザルクの仮面レンズが異常な魔力を検知し、警告音が鳴り響く。「この湖……ただの水じゃねえ。ヴォラス、気配を掴め。」

ヴォラスは甲殻を震わせ、酸性の体液を湖面に滴らせる。湖が一瞬波立ち、四人の影が歪む。ザルクが砲台を構える。「真実だろうが何だろうが、俺たちが狩り尽くす。奴らに遅れは取らねえ。」

ガレンとレイドは湖の対岸から現れる。ガレンのガントレットが魔力を吸収し、青白い光が脈打つ。「レイド、この鏡は俺たちの心を映す。試練はここで終わる。」

レイドは銃を握り、コートを翻す。「兄貴、終わりだろうが何だろうが、俺たちが裁く。あの仮面と虫を出し抜いて、真実を掴むぜ!」

湖面が輝き、中央に姿を現すのは「ミラー・オブ・トゥルース」。実体を持たない、鏡の破片が浮遊する存在。破片は四人の心を映し、欲望、恐怖、希望を具現化する。この試練は、モンスターを倒すものではなく、己の真実と向き合うこと。勝利すれば、神のゲームの全貌と新世界の支配権が手に入る。だが、失敗は自我の崩壊を意味する。

最終試練:真実との対峙

湖面が波立ち、四人の前にそれぞれの鏡が現れる。ザルクの鏡には、果てしない狩場と孤独な狩人の姿。ヴォラスの鏡には、自由と宿敵の影。ガレンの鏡には、裁きの王国と罪の重さ。レイドの鏡には、守れなかった過去と新たな未来。それぞれの鏡が囁く。「真実を受け入れろ。仲間を捨て、己の欲望を選べ。」

ザルクのプラズマ砲が鏡に向けられるが、弾は鏡に吸収され、逆にザルク自身を襲う。「ちっ、こいつ、俺の力を跳ね返す! ヴォラス、援護だ!」

ヴォラスは酸性の霧を放つが、鏡が霧を反射し、ヴォラスを腐食。ガレンの刃が鏡を切り裂こうとするが、刃が跳ね返り、ガレンを傷つける。レイドの銃撃も同様に、鏡に吸収され、自身に返ってくる。

神の声が響く。「真実の鏡は、己の心を映す。絆を捨てるか、受け入れるか。最終の選択だ。」

ザルクが叫ぶ。「絆だと? 俺は狩人だ! ヴォラスだけで十分だ!」

ガレンが応じる。「レイド、俺たちは裁く者だ。だが、仲間との絆も裁きだ。」

鏡の破片が動き、四人の心をさらに揺さぶる。ザルクの鏡は、ヴォラスを失った孤独な未来を示す。ヴォラスの鏡は、ザルクを裏切る自由な姿。ガレンの鏡は、レイドを犠牲にした裁きの王国。レイドの鏡は、ガレンを捨てた新たな未来。四人はそれぞれの鏡と対峙し、攻撃が互いに交錯する。

絆の最終決断

ザルクの砲台が一瞬ガレンに向き、ガレンの刃がヴォラスを捉える。レイドの銃がザルクを狙い、ヴォラスの尾がレイドに振り上げられる。だが、これまでの試練――運命の祭壇、嵐の頂、創造の園、新世界の扉――での絆の記憶がよみがえる。

ザルクが仮面を叩き、叫ぶ。「ふざけるな! ヴォラス、俺たちは狩人だ。だが、奴らとの競争も悪くねえ!」

ガレンが微笑む。「レイド、裁きは正義だ。だが、仮面と虫との絆も、俺たちの裁きだ。」

レイドが笑う。「よし、兄貴! 仮面、虫野郎、一緒にこの鏡をぶち壊すぜ!」

ヴォラスが無言でザルクに近づき、四人は最後の共闘を決意。鏡の破片が襲いかかるが、ザルクのプラズマが破片を相殺し、ヴォラスの酸が鏡を溶かす。ガレンの刃が光を切り裂き、レイドの銃撃が闇を貫く。四人の攻撃が調和し、ミラー・オブ・トゥルースの核が露わになる。

「今だ!」ザルクとガレンが同時に叫び、プラズマと刃が核を直撃。ヴォラスとレイドの援護が続き、鏡が爆発的な光を放ち、崩壊。湖面が静まり、平原に静寂が戻る。

神の声が告げる。「ミラー・オブ・トゥルース破壊。絆を選んだ者に、真実の鍵を与える。神のゲームは、君たちの手で終わる。」

真実の鍵

湖面から魔核が浮かび上がり、ビジョンが示される。神のゲームは、転生者たちの絆を通じて新世界を創るための試練だった。真実の鍵は、新世界をどのように形作るかの選択権。四人は、新世界を楽園とするか、混沌の戦場とするか、決める力を得た。

ザルクが仮面を調整し、呟く。「真実か。俺は狩人でいい。だが、この世界、面白くなりそうだ。」

ガレンがコートを払い、言う。「裁く者として、俺たちは新世界を正しく導く。絆と共にだ。」

レイドが銃を回し、笑う。「よし、兄貴! 仮面、虫野郎、新世界でも競うぜ!」

ヴォラスは魔核の欠片を拾い、ザルクに渡す。湖の奥で、新たな光が揺らめく。神の声が最後に囁く。「新世界は、君たちの物語だ。」

二つのタッグは、真実の鍵を手にし、新世界の創造に挑む。神のゲームは終わったが、彼らの物語は新たな章へ進む。四人は、絆と競争心を胸に、新世界の第一歩を踏み出す。

(完)


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