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4-20 攻略の再開と問題

4-10『高速馬車乗り換え』の時点で〈精神耐性〉スキルの習得+1レベルアップというふうに変更しております。

現時点でショウスケの〈精神耐性〉はLv2ということになります。

「魔術士ギルドに行くけど、デルフィはどうする?」

「しらない! 勝手にすれば!?」


 まだお怒りのようなので、ギルドの寝台にこもったデルフィを置いて、俺は魔術士ギルドへ向かった。


「ショウスケちゃんごぶさたねぇ。魔石集め、がんばってくれてるみたいじゃない」


 いつものようにハリエットさんの魅惑の谷間に見とれつつ、魔術士ランクをDに上げ、10,000Gに増えたローン枠を駆使して《炎》《氷》《雷》《魔》の《纏剣》と、《魔斬飛剣》《魔突飛剣》を習得した。


 そういえば、ヘクターはまだ行方不明のままらしく、ハリエットさんは以前に増してお疲れ気味のようだった。

 なにか陰湿なストーカー行為を、受けているのかもしれないなぁ。

 ハリエットさんから助けを求められたら、無論動くつもりではあるが、本人がなにも言わないのに、根掘り葉掘り訊くのはどうかと思ったので、しばらくは様子見かな。


**********


「あの、さっきはごめんね?」

「べつに、怒ってないわよ」


 その夜、夜行馬車でダンジョンへ向かうため、デルフィを迎えに行くと、ひと眠りして落ち着いたのか、案外機嫌はよかった。

 そんなわけで、彼女と一緒に再びエムゼタシンテ・ダンジョンへ向かう。

 ローンが増えたので働かないとね。

 あと、レンタル防具のグレードも、一気に青銅からミスリルコーテッドの鋼に上げたので、そのぶんのレンタル料だってバカにならない。

 そうそう、デルフィは以前使っていた宿を、前回ダンジョンへ向かう前に引き払っていたらしい。

 しばらくはダンジョン探索に集中するつもりだそうな。


**********


 到着直後から、ダンジョン探索に励む。

 ダンジョン直通の夜行馬車は、スレイプニルタイプじゃない通常の馬車だったが、適度な揺れがむしろ眠りを誘ってくれた。

 少々高かったが、ちょっとした疲労回復機能のあるフルフラットシートを取ったので、移動の疲れはほとんどなかった。


 ダンジョン11~20階層は迷路ゾーンとなっている。

 ミノタウロスのいた迷路施設が、階層全体に広がっている感じだな。


 探索中、順調にSPを稼いでいた俺は〈気配察知〉〈魔力感知〉〈気配隠匿〉のスキルレベルを適宜上げていき、できるだけこちらが先制攻撃を仕掛けられるように努めた。

 ふたりパーティーだと、ちょっとした油断が全滅につながりそうだからな。


 ちなみに、上記の不意打ち御用達スキル三種については、デルフィもかなり高いレベルを誇っているようだった。

 さすが森の人。


 そんな感じで5日かけて20階層を攻略。

 ローンの返済も終わり、それなりの貯えもできた。

 レベルやスキルも、順調に上がっている。

 俺と合わせて、デルフィもどんどん強くなってるみたいだ。

 20階層を攻略した翌日がちょうど無曜日だったので、休日とすることにした。


**********


「なにぃ? ショウスケお前、あの嬢ちゃんと何もねぇのか?」

「何もないも何も、ただのパーティーメンバーですし」

「いやいや、そうかもしれんが、それでもふたりっきりでダンジョン探索してたら、そういう雰囲気になることもあるだろ? ダンジョンで野営したりするととくによぉ」


 20階層を攻略した日の夜、ミノタウロスの斧を売ったときから、ずっとエムゼタシンテ・ダンジョンにいるガンドルフォさんと、俺は屋台で飲んでいた。

 確かに、ガンドルフォさんの言っていることも分かる。


 Dランクにあがったことで、11階層攻略時の規制解除後、一気に20階層までの規制がなくなったので、効率を考えると、ダンジョン内で寝泊まりしたほうがいいのは明らかだ。

 規制があれば、階層ボス攻略後の帰還転移があるが、そうでなければ浅層への転移陣を探して1階層ずつ戻るか、100G払って帰還玉を使わなければ、ダンジョンを出られない。

 毎日100G払うのはもったいないってんで、野営の準備をしてダンジョンに潜ったのだが、最初の野営でテントを張ったあと、隣でデルフィの寝息が聞こえてきたとき、俺の理性は危うく吹き飛ぶところだった。


 とりあえず般若心経のエア写経で、なんとか湧き上がる青春を沈めていると、〈精神耐性〉レベルはすぐLv3にアップした。

 さらにSPを使ってLv5にし、ようやくひと晩耐え切った俺は、帰還玉代を俺が持つことにして、毎晩宿へ戻ることを提案した。


「ま、まぁ……ショウスケ的にそのほうがいいんなら、それでもいいけど……」


 その提案に対して、デルフィはどこか不満げに見えたのは、気のせいだろうか。


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