旅路二日目
二日目の朝を迎えた。
軽く朝食をとっての出発。そういえば名付け終わってから勇者と子狼鑑定してなかったなと思い鑑定することにする。
「はいよー、ゴーグル。鑑定起動して」小声で呟く
スマホレベル1→2
スマホレベルの経験値が一定に達しました。
【鑑定】【マップ】【天気】【カメラ】【囲碁】をバージョンアップしました。
【電卓】を追加しました。
3年使ってレベルアップとか俺が死ぬまでにスマホレベルカンストするのか?って感じだけど、まぁいい。とりあえず鑑定してみるか。
ヴィナーシャ LV1
天職 勇者
性別 女
ラルフ LV2
天職 従者
性別 男
名前がつくと名前欄が変わることは確認できた。でも、なんだろうこの落胆は。鑑定もレベル上がったのは間違いない。が、追加されたのが性別だけというすっぱさ。
まぁ、しゃあないか。性別わかるだけでも何かに使えるかもしれない。
他はどうだろうかと確認してみる。
【マップ】知人?がマップ上に追加。緑の点が増えた。誰かはわからない。正直ビミョー
【天気】前後6時間までの現在地の天気が追加。これは使えそうだけど、使う場面限られるやつやね
【ゴーグル】変化なし?ゴーグル先生いつも楽しい動画と掲示板ありがとうございます。
【カメラ】1分の動画撮影追加。相変わらず撮るだけで見ることは出来ない。使えない
【囲碁】知らね、見てもない。なぜこのアプリ入れたし
【電卓】四則演算だけのチープな電卓。だけど地味に役立ちそう
【スマホレベル2】機能の説明が細かくなってるっぽいけど見てないからわかんね
スマホレベルが上がると新機能追加されたり、既存アプリのレベル上がったりするのが確認できただけでも御の字としよう。これからのレベルアップに期待。
電卓はほんと地味に有難い。暗算なんか出来ないからな。いや、簡単なのは出来るよ?でもさ、4桁の掛け算なんか暗算むりじゃね?そろばんとか習ってなかったし。
ーーー
休憩、昼食を挟みつつ馬車は走る。野宿した村の南にある街道の合流地点からは道幅も広くなり、昨日より馬車のスピードも上がったように感じた。どうやら、今晩泊まる町まであと少しみたいだ。そこはカワエンカという名前の町らしい。いうても通過地点でこれといった特徴もない小さな町らしいので詳細な町の情報などは聞いていない。覚える気もないしね!
カワエンカの町に着く。町は形ばかりの木製の柵で囲まれているだけで城壁などは存在しない。
町への入り口で兵士が出入りのチェックなどもしている様子はなくすんなりと入ることができた。規模は100~200軒位だろうか?多くてちょっと数えられないがそんな感じだ。
時刻は午後5時過ぎ、暗くなるのはまだ大分あとなのでゆっくりと町の中を進む。
この町には三軒の宿屋があるから昨日のように野宿するはめにはならないだろうとライネルは言っていた。
一軒目に到着。宿屋の前に馬車を停めウインが交渉へ向かう。他の皆は馬車の中で待機だ。
どうやらオーケーらしい。ラルフも連れて入っていいそうだ。ウインが馬車で併設された馬小屋の方へ向かうのを横目に宿屋に入る。
なぁ、どうしてこの世界の宿屋の受付はハゲてるんだぜ?なにか?そんな暗黙のルールでもあんのか?かわいい看板娘は?元気で愛想いい看板娘はおらんのか?くそが。
部屋割りはうちの家族3人、ヴィルシーとヴィナーシャとラルフ、ライネルとウインの三部屋の様だ。各々部屋に向かう。荷物をおろせば食堂で晩飯だ。今日も何もしてないが疲れた。旅も明日で終わりだ。
カクノムズカシイネ!