ヴィルシーとの話し合い
「その子を殺してもいいですか?」
青天の霹靂寝耳にウォーターまさかの一言から話し合いは始まった
(いやいやいやいや、いやいや、ちょっと待って、ちょっと!違うでしょ!何そのパターン!ないないないない!そんなん想定してないよ!普通さーこんな時って、「その子に聖痕があります。善神が使われし神の子、大英雄になる存在なのでお引き渡ししてくれませんか?」とかそうなるはずじゃん!違う?)
両親が言われた事を理解出来ないのか少しの沈黙が訪れる。
「何ですか!いきなり!神官様!なんでですか!」
天職ほんとに学者か、って語彙力だが、言いたいことは伝わってくる。パパンがんばれ!
「お気持ちも考えず突然すみませんでした。ですが、今から理由を説明しますが、そうなる可能性が高いと思って話を聞いてください。」
神官ヴィルシーは一呼吸おいて話はじめた。
「村長さんとご両親は聖痕というものをご存知でしょうか?」
「知りません」
「知りません」
「知りません」
うちの村人は無学なんだよ。悪いか?
「どなたも知らない様なので、説明させて頂きます。簡単に言えば聖痕とは神の寵愛を受けた者の体に現れるアザです。寵愛の度合いにも差がありまして、足の方にあるほど結び付きは弱く、頭に近いほど結び付きは強くなると言われております。足首であろうが聖痕が認められた時点で、大半は神殿の保護され、特別な教育を受けることになります。」
「では、何故サペントは殺されなければならない!言ってる事と違うじゃないか!」パパンが激昂している。がんばれ!パパン!
なんてふざけてる場合じゃない。俺もちょっと真剣に話を聞こう。
「はい、神殿に保護されるのは大半であって、全員ではないのです。わかりますか?」
続けて話す
「この世界にはご存知の通り多くの神々が存在しております。善神もですが、悪神も存在しているのです。私は今まで発見された聖痕をすべて覚えております。サペント君の聖痕は私もみたことがないもので、このような聖痕を与える善神は存在しておりません。となると、悪神に魅入られし者。不幸を撒き散らす存在です。悪神に魅入られし者は発見次第殺さなければなりません」
「それだけで?まだ発見されていない聖痕だからってそれだけの理由で殺されるのですか?そんなの納得できない!!」その通りパパンやっちまえ!
「理由ですか、そうですね。もちろんそれだけではないですよ。」
え?あるの?
「それでは、理由をお話します。善神の寵愛を受けた子が生まれた家庭や住む土地は基本的に豊かになります。家族は子宝に恵まれ、土地は豊作になり、死者が減ります。昨晩村長に聞いたのですが、頑張っているけど子宝に恵まれず、この冬もその前の冬も死者が出たそうですね?それが理由となります。」
あれ?詰んだ?
いやいや、待って、俺軍師だろ?考えて、考えなきゃマジ死ぬよこれ。
反論の糸口を探る。
(落ち着け、いつもの掲示板のレスバトルと同じだ。なんの問題もない)
「すみません、少しお話させていただいてもよろしいでしょうか?」
「どうぞ」
「有り難う御座います。まず最初に、僕は聖痕を与えて頂いた神に生まれる前にあって使命をいただいております。」
俺の言葉に怪訝そうな顔をしてヴィルシーが尋ねる
「神に会ったというの?」
「はい、はっきりと覚えています。頭から虹色の光を出すそれはそれは輝いたご老人のお姿をされておりました。それで、自分は主神だと、善神と悪神のバランスをとる存在だと仰っていました。」
「で、主神はなんと名乗られました?」
あ、名前聞いてなかったわ
「すみません、名前は聞いてません。ですが名前を聞いていても神殿で祀られてる主神様と同じ名前かどうかは怪しいです。なにせ、お会いした主神様は自分の存在が世界に歪んで伝わり、祈りも届いていないと仰り僕に使命を与えたのです。それにあの神様は悪神ではないと思います。悪意など微塵も感じられませんでした」
「そう、で?」
「はい、バランスをとるという、言わば中立的な立場の神様ですから、理由もなく土地を富ませる事はないのかと思います。土地を富ませないから即悪神というのはおかしい」
「うちは貧しく、兄弟が生まれていても冬を越せたかわかりません、もし生まれて冬を越せなかったとすれば、未然に不幸を防いだということになると思いす。この2年は冬の死者が例年より少なかったと村の人が話てるのを聞いたこともあります。」
ヴィルシーは黙考しているが、言葉を続ける
「僕の想像ですが、悪神に魅入られた子が出た地域はもっと酷い状態になるのではないでしょうか?村は凶作になり、流行り病、殺人が増え、狂人が現れたりするのではないのでしょうか?この村ではそんな事は起こっていません。それをもってこの聖痕を与えてくれた神が悪神ではない証拠とさせて頂きます。」
はい、論破
ちょろ。ちょろちょろちょロイン♪ちょろ神官♪こちとら伊達にレスバトルしてないっつーの!
レスバトルは相手が考え出したら畳み込む。これ基本。不利になったら逃げる。これで全戦無敗、全勝ではないけど、負けはない。故に無敵。
等と考えているとチョロシーが口を開く
「今影響が出てないだけで、今後も影響が出ないとは言い切れません!可能性があるのであればすぐにその可能性を絶つべきです!」
「ならば、こちらの可能性も考えるべきではないでしょうか?あの神様が本当に主神様であったと仮定しましょう。僕を殺せば成すべき使命が達成できず、神々のバランスが大きく悪神側に傾く。そうすると世界は狂気と死と不幸で溢れることとなるでしょう。」善神側に傾く可能性もあるけどムダなことは言わない。
一呼吸おいて続ける
「どちらにも明確な証拠はない。あなたが正しければ、この地域は僕が死ぬまで不幸に見舞われる。僕が正しければ世界が永久に不幸に見舞われる。あなたにその判断を下せますか?その権限をお持ちですか?それなら結論は決まっていると思います。」
論破N'論破
「そうですね。わかりました。あなたを神殿へと連れていき、上の判断を仰ぐとしましょう。」
俺の中で端から決まってた結論に漸くたどり着き話し合いは無事終わった。
ママン!パパン!ビッグになって帰ってくるからね!
文章どう書いていいかわからないけど頑張るよ!