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冷酷王の愛娘  作者: 水無月 撫子
第三章 ティアと母シェルリア
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    18話 夜会



「……ティア様……」

「………えぇ。あれがメーマック侯爵よ」


 セドと顔を寄せながら小声で話す。


 二人の目線の先には、白髪の貴族の男がいる。


 彼は、ファンベルツィア王国のメーマック侯爵家当主。

 ……今回の襲撃事件の黒幕である。


 

 昨夜……

  

『いくら、王妃になりたいからと言って、リゼアイリアの王太子であるティア様を襲撃するなんて、男爵家の身分でそう簡単に行えるはずがない』

『それで調べたんだけど、どうも最近メーマック侯爵の補佐官が厳つい男たちと会っていたという情報が入ってねぇ〜』

『メーマック………。あぁ、あのいけ好かない狸親父ね』

『表では財務官として目立たず飛び出さずだけど、裏では間接職の権限を利用して横領や不正売買…かなりあくどいことしてるようだよ』

『なるほどね……。けれど、あのディー伯父様が見逃すとは思えないわ』

『それについても調べたら………』


「ごきげんよう、ルピアナティア殿下」

「まあ!ダイス殿下、ごきげんよう」


 そろった両国の王太子に周囲の目が自然と集まる。


「こちらは、フォウスファルド侯爵家子息、セルエド・フォウスファルド様です」

「なるほど、この方がフォウスファルド子息か。初めましてセルエド卿、殿下からはよく話を聞いてるよ」

「お会いでき光栄です、ダイス王太子殿下」


 セドとにこやかに握手を交わすディー伯父様。


 私の近しい者に友好的に接し、さらに、私との仲の良さを匂わせる発言。

 さすがですね、伯父様。


「では、ここからは私がエスコートしてもよいだろうか」

「ええ、姫をよろしくお願いいたします。………ルピア、気をつけろよ」

「……セドもね」


 周りには聞こえないほどの小声でそっと付け加える。


 セドから手を放し、代わりにディー伯父様の手を取って、エスコートを受ける。


「まさか、昨日の夜に突然ティアが現れるなんて、思ってもみなかったよ」

「申し訳ありません。わたくしは、思い立ったことはすぐにでも行動してしまうたちで…」

「う~ん、そういうところもシェリーに似たのかもなあ」


 ディー伯父様は懐かしそうに目を細め笑いかけてくる。


 たしかに、記憶で見たお母様はかなり行動的な方だったわね。


 セシルに見せてもらった記憶を思い返す。


「ああ。ほら、そろそろ出番の時間だよ。ティア」

「そうですね、伯父様。わたくしの騎士に手を出したこと、とくと後悔させて見せますわ」

「ティアは部下思いだね」


 パッチンと片目を瞑って茶目っ気たっぷりに言う伯父様。


 なんだ、やっぱり知ってたのね。


「ふふ、大切な戦友たちです」


 戦に出た際にともに戦った騎士たち。

 まさに、戦友である。


 ディー伯父様に手を引かれ、そのまま、お祖父様とお祖母様がいる主席へと歩く。


「父上、母上。ルピアナティア殿下をお連れいたしました」

「ごきげん麗しゅうございます。国王陛下、王妃殿下」



 さあ、ここからが夜会の始まりよ!!!




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