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冷酷王の愛娘  作者: 水無月 撫子
第三章 ティアと母シェルリア
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    11話 精霊の花畑



 ファンベルツィア訪問2日目。




「愛らしいわ!お美しいわ!あぁ、なんてこと!!」

「「「キャーー!!!」」」


 絶賛お支度中の私の後ろで、世話をしてくれている侍女が手を叩いて騒いでいる。


 もう歓喜しすぎてカオスな状態だ……。


「本当に、本当に……シェリー様にそっくりですわ」


 そして、ここに一人目にうっすらと涙を浮かべている侍女がいる。

 彼女は、ノイジー・フェミル。母シェルリアの侍女兼乳母だった。


「シェリー様の可愛いお姫様。ファンベルツィアにお越し下さり、本当にありがとうございます」


 涙ながらに感謝されてしまっては何とも言いようがない。


 というか……どうしろと!?


「ノイジー。感謝されることではないわ。わたくしは、母シェルリア妃のことを知るためにここに来た。わたくしのためにここに来たのよ?だから、感謝されるようなことは何もないわ」


 微笑みながら言ってみせると、ノイジーはさらに泣いてしまった。


 おっふ…、勘弁して頂戴な……


 ここの侍女たちは優秀だけど涙もろくて困ってしまう。


 微笑み……若干苦笑いなのは許してほしいが……ノイジーに話しかける。


「今日は花畑に行くと聞いたわ」

「はい。『精霊の花畑』と呼ばれる場所で、王家の所有する花畑です」


 『精霊の花畑』か……。たしか、一年中【精霊に愛された花】『ファルマ』が咲き乱れる場所。


「精霊魔法が使える王族は精霊を見れるのですよ」

「まぁ!それは、楽しみだわ!!」


 【精霊魔法】とは、大陸の人々が使う一般的な【魔法】ではなく精霊に力を借りて自身の魔力の波長と同期させて使う魔法だ。


 そして、精霊と最も波長がよく合うのがエルフである。


 魔力とは自然界から吸収するもの。

 自然界が生み出した無の魔力を私達が吸収し、自身の魔力構造へと作り変えていく。

 そして、自分自身の魔力を体内に巡らせるのだ。


 魔力を取り入れ作り、使うだけならば誰にでもできることなのだ。

 しかし、精霊魔法はそうはいかない。



 精霊との同調によって使用ができるようになる精霊魔法は、ほんの一握りの人間にしか使うことができず、精霊魔法使いは貴重な存在だ。


「シェリー様はファンベルツィアでも随一の精霊魔法使いでした」


 お母様って精霊魔法使いだったんだ……

 私は無意識に驚いた顔をしていたらしく、ノイジーがあらあらと声を上げた。


「ちなみに、シェリー様の魔法の師匠はフィリエナ王妃殿下なのですよ」


 と、急に新事実を投下してくるノイジー


 マジか……

 お祖母様って精霊魔法使いだったのね。


 初耳よ、初耳。


「王妃殿下は妖精の血を引くリトメル大公家のご令嬢です。エルフの血を引く王家の次に高貴なリトメル大公家の方々は、代々優秀な精霊魔法使いを輩出しておりますわ」


 リトメル大公家か…

 大公家のことはリゼアイリアでもよく耳にした。

 たしか、ファンベルツィアの外交官のトップも大公家の方だったはずだ。




「ティア様?」

「ん?あぁ、ごめんなさい。少し考え事をしていたわ」

「そうでございましたか。そろそろお時間ですので、参りましょう」

「えぇ」



 ノイジーに連れられ、私は馬車に乗り込み、城を後にした。






 コロナめ………

 研修でフランスに行ってたんですけど、ちょっとコロナが怖かったので実家に帰ってきた今日この頃です……


 うちの高校もお休みになりました…

 ちょっと残念……


 と、いうことで!次の投稿は3月11日(水)です!!お楽しみに〜♪


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