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冷酷王の愛娘  作者: 水無月 撫子
第二章 誕生祭とセルフィジア
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    15話 驚きの真実!?



「ティア、これはなに?」

「嫌だわベル、あなた何か見えているの?」


キャアーティア怖い!


なんてね。

うん、ト○ロ君がうちに居座ってるし、現実から目を背けたくてね。


「ねぇ、僕の鑑定スキルが正しければこの子土属性の上位精霊だよ??」

「あら、ベル。気のせいよ、きっと。」


いいえ、私の『情報』でもそうでていますよ?でもですね、厄介ごとには関わらないが一番だと思うのですよ。


「あ、あのぅー、ティア様?」

「何かしら?」

「名前をつけてくださいませんかぁ?」

「え?名前?じゃあ………『トマ』なんてどうかしら。」

「トマ!!僕はトマですね!」


するとトマから光が溢れ………はい?誰??


背中に羽のはえた小さな男の子。

茶色の髪と黄色の瞳、実に可愛らしい感じである。


「ティア様!?あんたなにやってんの!?」


一番最初に声をあげたのは近くに控えていたアルだった。


「へ???何って、名前っていうから…」

「なに言ってんですか、ティア様は精霊王たちと契約してるから知ってるでしょ……もしかして、忘れてた?……」


え?は?なんのこと??


「……ティア、精霊に名付けをするというのは精霊と契約することなんだよ?…ってか精霊王と契約してるなんて初耳だ。」


名付け=契約 …………??


初めて知ったんだけど……。


「うちの馬鹿は私が生まれてすぐに夢の中に現れて何にも教えずに名をつけろと迫ってきたんだよ………。」


「……そうだったんですか?」

「お母様は貰えるものは貰っておくべきだとお父様に言っていたから、別に良いのかと……」


アウトーー、これ、完全にアウトー


いやー、もう忘れようか。

うん、そうしよーー。



「サア、みんな、早く準備に取り掛かるわよ?今日は、本番ナンダカラ!」


「いや、いろいろ大丈夫か?」


とりあえずそのかわいそうな子を見る目、やめてもらえませんかね??







「用意は良いかしら?ベル。」

「あぁ、大丈夫だ。美しいな、ティア。」

「あら、ありがとう。あなたもカッコいいわよ?ベル。」


薄桃色を基調としたドレスは金糸の刺繍が上品で華やかだ。

マントは重いが王太子の威厳溢れる素晴らしい出来だ。


ベルは白の正装に青糸の刺繍が施されていてまさに理想の王子様!といった様子だ。


「さぁ、行きましょうか」

「あぁ。」




「リゼアイリア王国、ルピアナティア王太子殿下


セルフィジア王国、シュベルツィ王太子殿下」


会場では何故?や、嘘だろ?何て言う言葉が飛び交う。


貴族令嬢や夫人方はベルの美しさに釘付けだ。


「ごきげんよう、陛下。」

「あぁ。誕生日おめでとう、ティア。よく来てくれたシュベルツィ王太子。」

「お会いでき光栄です。」

「なにやら大変かもしれんが、ルピアナティアはそなたを気に入っているようでな、自国とまではいかんが気ままに過ごすと良い。」

「ありがたきお言葉、感謝いたします。」


ベルと話終えると私の方を向いてひとつ頷いた。

あれは『ここまでしてやったんだから、大きな恩をつくれるように上手くやれよ』ってことですかね。ははっ。


まぁ、頑張りますよ。



「ベル、まずは挨拶回りをしましょうか。」

「それがいいな。」


まるで恋人のように顔を寄せあって会話をする。


社交界において印象操作は大切だ。


まず、向かうのはなんといっても、彼だ。


「ごきげんよう、フィアルトア公爵、チュリエ公爵夫人。」

「ごきげんよう。そして、お誕生日おめでとうございます、殿下。」

「おめでとうございます、殿下。」


テルの側にいるのがチュリエ公爵夫人。

つり目のクールビューティーな美女だ。


「ベル、チュリエ公爵夫人はわたくしの教育係だったのよ。」

「お初にお目にかかります。セルフィジア王国、王太子シュベルツィ・フィルエともうします。」


柔らかい物腰で挨拶をするベル。

うん、まさに王子様!!


「ご紹介にあずかりました、チュリエ・フィアルトアにございますわ。どうぞ、お見知りおきを。」


流石はチュリエ様、お美しいですよ!!!!


「殿下。」

「あら、カルム。ごきげんよう。」

「えぇ、私は、今、殿下にエスコートを拒否され傷心中でございますよ。」

「もう!カルム、あなたそんな柔な方ではないでしょう?まったく。」


ちなみにカルムは全部知っているため、共犯である。


「お姉さまたちは?」

「あの姉たちに会いたがる君の気が知れないな。」

「「「あら、わたくしたちがなんですって?」」」


おっふ。

噂のお姉さま方登場です。


カルムだけではありません。テルとチュリエ様も頬がひくひくしています。


「「「ごきげんよう、殿下」」」

「ごきげんよう、キャシル様、クルフィエナ様、ケイシー様。」


顔はそっくりだが、ドレスはバラバラ。

フィアルトア公爵家の三つ子令嬢です。


彼女たちはなんというか、貴族令嬢!!って感じです。

わがままで気が強く、欲しいものは必ず手に入れます。

ですがそんなところも可愛らしく、根は良い方たちなのです。


「みなさま、こちら、セルフィジア王国の王太子、シュベルツィ殿下ですわ。」

「お初にお目にかかります。美しいお嬢様方。」


ははっ、上手いね。ベル。


「「「まぁまぁまぁ!!」」」


茹でダコなお姉さま方はベルに任せて私はカルムと話しましょうか。


「準備は整っているのか?」

「えぇ、おかげさまで、バッチリよ!」

「さすがに仕事が早いな。」

「ふっふっふっ。」


仕事はさっさとやりとげる派なのです。


「あぁ、来たぞ?馬鹿たちが。」

「あら、それじゃあ、はじめましょうかね。」




復讐のお時間ですわ。











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