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冷酷王の愛娘  作者: 水無月撫子
第二章 誕生祭とセルフィジア
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    13話 やるべきこと


ベルには、セルフィジアでやってもらうことが山ほどあるのだ。

転移魔法でベルをセルフィジアの王城に送り届け別れたあと、自室へと戻った。


自室の前で私を待っていたミオナと共に、部屋に入った。


「ティア様、本日はセルフィジア王国、アティオダス公国、エルネトル神聖国の使者と共に、遠乗りがございます。」


あぁ~面倒ね。


「仕方ないわね。」

「ですね。」


ミオナは落ち着いた様子で、返事をしながらも、今日遠乗りに来ていく私の衣装を点検している。



「ティア様、本日は、サイドサドルをお使いになられますか?」

「えぇ、公式ですからね。」


この大陸の女性は馬に乗る際に横になって乗る。

効率を重視する私にとっては、はっきり言って厄介な代物だ。

かといってドレス姿で馬に跨がるわけにもいかない。


「でしたら、こちらはいかがですか。」


ミオナが見せたのは水色のくるぶしまであるドレス。

デザインはそれほど凝ったものではないがオフショルダーで、スカート部分はフリルが幾重にもなっている、大変品の良いものである。

ストールは薄い素材の淡い緑色のものだ。金糸の刺繍が入っている。


「帽子はドレスとセットのこれにいたしましょう。こちらはつばが広いですし、お出かけには丁度よろしいですわ。」

「そうね。それにするわ。」



ウキウキとした表情で装飾品等を選んでいるミオナを横目に、憂鬱な気分のまま、お茶に口をつける。



テーブルの上にある書類には、本日の遠乗りの参加者について詳しくリストアップされている。

私は、王太子。

客人達の細かいところまで覚えなければならない。


まぁ、王太子教育の中で、ここにいる要人達くらいは軽く暗記しているため、確認程度である。


公的な功績から、私的な好みまで。

何でもござれだわ!



ただね…そんな私にとっても分からないことはあるわ。


………そう、それがセルフィジアの第二王子及び第三王子。


そもそもあの国の王子なんてリゼアイリアの王族に比べたら大陸の要人度なんて、紙切れ同然よ。

あそこの要人と言ったら、最高権力者の国王か頭の切れる宰相くらいだわ。

あぁ、そうそう、これだけは言うけど、各国王太子の情報は少ないわよ。


王太子は国王ではなく、その次代だからね。

できるだけ、情報は少ない方が、自身の国にとっては、良い点が多い。


まぁ、それがリゼアイリアの王太子の場合は別。



ま、我ながら嫌なところに生まれたなと思うわ。うん。





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