第77話 拷問。
薄暗く、ゴツゴツした岩肌がむき出しになっている地下通路を進んでいく。
「あんま敵見えないけど....?」
「多分寝てるか仕事だろ。どっちにしろ、通りやすくて助かる」
周辺を警戒しつつ、階段を見つけては下へ進んでいく作業。
盗賊たちの姿は一切見えず、ただ下へ降りていくだけの時間が過ぎていった。
「なあ、さっきからどんどん下に行ってるけど、牢屋の場所分かるの?」
「知るか、なんとなく下にありそうだろ」
こ...この野郎!?
自信満々で進んでいくからてっきり道覚えてるのかと....
とりあえず俺たちは当てもなく彷徨ってたってワケか....
「お前ホント計画性ないよな....」
「なんだと!?だったらアンタは道が分かるってのか!?」
「そんな事は言っー」
マウェクとの口論中、ふと視線を感じ、横を見る。
盗賊段の一員と思われるパジャマ姿の男が、俺たちをじっと見つめていた。
「し....侵入者ああああああああッッ!!!!」
「アンタ!!どうすんだコレ!!」
「わ、わかんねーよ!!とりあえずアイツ倒す、せいっ!!」
「きゅう」
「仕事が早すぎる」
しかし時すでに遅し、地下通路内に警報が鳴り響いた。
その瞬間、通路にあったドアが次々と開き、中からガラの悪い男たちが大勢出てきた。
完全に包囲されてしまった俺たちである。
「あああ....やるしかねぇか....!!」
「いいよマウェク、俺がやる」
剣を抜き、臨戦態勢を整えるマウェクの前に入る。
「はぁ!?いくらアンタでもこの数相手に無理に決まってー」
「《エアウィンド》ッッ!!」
両腕をクロスして同時に魔法発射。
通路にいた男や荷物もろとも、圧縮された空気は壁や床を削りながら飛んでいく。
通路いっぱいに居た盗賊たちは、一瞬で壁に叩きつけられて気絶した。
「終わった」
「...............まじか」
「お、その顔面白いぞ」
「そ、そんな事言ってる場合じゃねぇ!!早く親分たちを助けねぇと!!今頃親分は酷いことをされてるだろうに違いねぇ!!」
大声で叫びながら進んでいくマウェクの背中を追いかけていく俺だった。
*****
「さあ....お前ら、どこの回しもんだ?」
「さあね。チッ、椅子に縛り付けるなんて、随分古典的だねぇ?」
「その減らず口も、すぐ叩けなくしてやる.....これを見ろ!!」
「そ...それは中央通りのパン屋で一日一個限定のシュークリーム!!」
「そうだ....ククク、まずはこれを一口分千切る。そして食えッッ!!」
「むぐっ!?っぐ....こ....この濃厚なクリームと柔らかいシューのハーモニー....たまらない...」
「そうだろう?ほれ、まだ食べるか?おっと、情報を吐いてからだ」
「っく........下衆め!!」
「ほーれほれ、早く喋らないと俺が全部食べちゃうぞー、いいのかなー?」
「っぐ....ぐぐぐ......!!!!」
*****
「親分の呻き声が.....」
「一体どんな拷問をされているんだ.....!?」
「つ....次は俺たちの番かも!?」
「「ひええええええっ!」」
そういう事です( ・∇・)




