第71話 二人。
「ってねー、エイトさんにお鍋食べさせてあげたら気絶しちゃったのよ。なんででしょ?」
「そりゃ昔あなたが....いや、やっぱいいッス。エイトさん、毒が苦手ってだけで体にはなんの問題も無いし、心配はしなくていいと思うッス」
「そうなの〜....で、今日はなんで呼び出してきたの?」
「いえ、ただお茶したかっただけッス。...,エイトさんがいない間、自分たち疎遠じゃなかったッスか」
「そうね....エイトさんがみんなを繋げてくれているようなものだったし....」
「自覚無いと思うッスけどね」
「ふふ、そうね....あ、おいしい」
「そうッスよね!ここのタマゴサンドいいッスよね!」
「あら、お気に入り?」
「ま...まあそうッス、前...貰ったときッス」
「.........エイトさんね?」
「ひゃうっ!?ち....違うッス....よ...!?」
「.....あ。ほら、噂をすれば、あそこ」
「え....?あ、エイトさんッス....」
*****
「んー....ここでいいのか?」
「ん.....」
「ここみたいね」
「じゃ、行くか」
お昼前、大通りにて。
以前アルトが気になっていた洋服店に幼兵供を連れて来店である。
店内は全体的に明るいモダンな感じで、男女関係なく着れそうな服が沢山並べられている。
あんまヒラヒラした服とかは無さそうだな。
「あの...ほんとにいいんですか?何も服まで...」
「いっつも同じ服じゃ飽きるだろ?気にしないで、行ってこい」
「ソアラー!行くわよー!」
あんまり高いのはやめてくれよ、と念を押しておき、幼兵供を送り出す。
手持ち無沙汰の俺は店の隅にある椅子に座り、大通りを歩く人々を何気なしに見つめていた。
「はぁ....この後は特訓かぁ....」
アルトとの約束を果たすために大通りに来たが、今日はまだ予定がある。
なかなか忙しくなりそうだが....
ま、昼メシ食ってちょっと時間あけるか。
あぁ....眠いな...,
*****
「......店の椅子でがっつり寝てるッス」
「エイトさんも疲れてるのよ、あの子達の面倒、結構よく見てるのよ?」
「お父さんみたいッスね...」
「そうね」
「「あははは.....」」
((羨ましいッッッ!!!))
「はは...ハァ....エイトさん、いつになったら自分との約束果たしてくれるんスかねぇ...」
「や...約束!?ま...まさか結婚!?」
「ちちち違うッスよ!ただの実験のて手伝いッス!!」
「そう...なら良かった。もし結婚だったらエイトさんを奪われる前にあなたの命を奪っていたわ...」
「はは....そんなご冗談を....」
「冗談じゃないわよ?」
「ひっっっっっっ」
凄く....書きやすかったです、セリフだけ....
のんびりテイストというのもいいものですね。