第62話 岩野菜。
『.....』
キーパーエリア中央部。
それらしいモンスターの姿は一切無く、巨大な岩が鎮座しているのみだった。
「.......まさかな」
「.......まさかね」
まあ一応【観察】しとくか.....?
[キラーロック]ランクE レベル52
「モンスターだった」
「え、ホントに?」
新種モンスター、俺もどんなヤツか分からない。
しかもレベル52か....幼兵供じゃキツイんじゃないか...?
「よし、俺が様子を見てくるからお前らはさが」
「行くわよ二人とも!突撃ーー!!」
「俺の話を聞けッッ!!」
俺を無視して大岩に向かって突っ走って行く幼兵供。
無鉄砲にも程があるぜ...
「たあッ!!」
「《フレア》ッッ!!」
「こうげきー」
5メートルは優に超えている大岩に向かって攻撃を浴びせる幼兵供だったが、ダメージ的なのは感じることが出来ない。
まあ相手が何も抵抗してこないってのがラッー
『ゴゴゴゴゴゴ.....!!』
「え、何?」
「震えてます....」
「ん.....」
幼兵供の一斉放火が止むとともに震えだす大岩。
その揺れは[ストーキングストーン]の比では無い程大きい。
というか床からなんか出てきて......うおっ!?
「お前ら一旦下がれ!!早く戻ってこい!!!」
「えっ....わ、わかったわ!今戻ー」
『バガァンッッ!!』
俺の方に戻ってこようとした幼兵供の目の前の床から、ゴツゴツした石が飛び出してきた。
[ストーキングストーン]....恐らくあのデカイのが呼び出したんだろう....
「オラァ!」
『ッ!?』
地面から飛び出た勢いのまま幼兵供に飛びかかろうとする[ストーキングストーン]に、素早く駆け寄り上段蹴りを食らわせる。
俺の蹴りを食らった[ストーキングストーン]は砕け散りながら吹き飛び、塵となって消えていった。
『ゴゴゴゴゴゴゴゴッ.....!』
大岩の振動は収まらず、床には亀裂が至る所に走っていく。
「まだ来る!!こうなったらやるしかないな....デカイのは俺がやる!お前らは小さいのを!!」
「了解!」
「わかりました!」
「りょーかーい...」
幼兵供を連れたままココから脱出するのはもはや不可能。
だったらここでぶつかるしかない....
幼兵供は俺の攻撃の巻き添えを食わないように少し距離を取った。
「さあ、一仕事といくか!!」
『『『『バガァンッッッ!!!!』』』』
大岩の振動が一際大きくなると、次の瞬間、地面から無数の[ストーキングストーン]が飛び出してきた。
相当いるな....幼兵供でなんとかなるか....?
...,いや、心配ないさ。
俺はこの岩の相手をするだけだからな。
「《エアウィンド》ッッ!!!」
相手の質量が質量なので割と強めの魔法で大岩を吹き飛ばす。
『ッッ....!』
「お前ら!そのちっこいのは頼んだぞ!!」
「わかってるわよ!!アンタは早くあのデカイのを倒してきなさいよ!!」
そこら中を跳ね回る石と戦う幼兵供を見回し、大丈夫だと確信を持ったところで吹き飛ばした大岩の元に走る。
『......』
「......やっぱダメか....」
魔法で粉々になっていないか期待してみたが無駄だったようだ。
大岩はキズ一つない状態で床をゆっくりと転がっている。
「やっぱ剣で叩っ斬るしかなー」
『ゴゴゴゴゴゴゴゴッッッ!!!』
「うおおおおッッ!?」
俺が剣を引き抜こうとすると、いきなり半端じゃないスピードで突っ込んで来る大岩。
避けられないな....くそ、仕方ない...
『ゴゴゴゴゴゴゴゴッッッ!!!!』
猛スピードで向かって来る大岩にタイミングを合わせ....
「せいッッッ!!」
『ッッッッ!!!?』
パンチ炸裂。
大岩は俺の拳に弾き飛ばされて吹き飛び、再び壁へと衝突した。
.....お、亀裂が入ってる。
縦に一周、綺麗に割れそうだ。
「意外とあっけなかったな....」
亀裂の入った大岩はブルブルと震え始め、そして真っ二つに割れ....
『スポンッッ!』
「!?」
....タマネギみたいになったぞ、コイツ。
新種モンスターってめんどくさいな...,,




