第30話 素材を求めて。
結局〔イーターの歯〕は、二つしかドロップしておらず、未だ収穫は100ゴールドという地獄である。
「.....そうだ、ほれ、アルト」
「っとと......?」
アルトにシューターの予備転換器を投げ渡す。
シューターは空気中の魔力を吸収し、それを攻撃用の魔力に転換して攻撃する武器であり、その魔力を転換する部分に極度の負担が掛かる。
さっきはアルトの転換器の転換魔力が切れ、弾が撃てなくなってしまったのだろう。
その部分を魔力転換器と呼び、前の世界で言うマガジンの様な使い方をされる。
ま、撃てる量は段違いだけどな。
「んで、ダメージ受けたやつはいるか?」
「大丈夫よ。ね、ソアラ」
「はい。アルトちゃんも平気っぽいですし....」
「ん.........」
幼兵供を見渡す。
多少のかすり傷などはあるものの、目立った傷は見当たらない。
まだ回復の必要は無いな。
「ソアラ、魔力はまだ持つか?」
「うーん....まだ行けると思います」
「そうか」
人間が魔法を使う場合、シューターと同じように体内に存在する転換魔力を消費するしかない。
燃費は人によるし、時間さえ立てば回復もする。
ただ、自分の限界まで魔法を使い続けると貧血みたいな感じになるし、最悪死ぬ。
まあソアラが言ってるんならまだ大丈夫だろ。
「....にしても、だ」
これじゃあまりに稼ぐ効率が悪すぎる。
あんなちまちま弱いモンスターを倒してたんじゃ、儲けることはおろか、チケットの元を取ることさえできないだろう。
かといって下に行き過ぎてこいつらが死んじまう様なことは避けたい。
さて、なんかいい方法ないもんかね.....
「一気に稼ぎたいんなら、フロアキーパーを倒せばいいじゃない」
「フロアキーパー?」
.....あー、そういやマニュアルにそんな事書いてあったな。
確か、フロアのボス的存在、一際強いやつだったな...
と、言うことはいい素材を落とすかもってことか。
「んー....じゃあ、フロアキーパー倒しにいくか!」
「そうこなくっちゃ!!」
「だ....だいじょうぶですかね....?」
「なんとかなるって!ほら、いくぞー!」
「「おー!!」」
弱気なソアラの頭をぽんぽんと叩きながら先へ進む。
目指すはフロアキーパー。
ゴールドを求め、俺たちはダンジョンを進んでいくのだった....
「ん....んっ......」
「あ、ごめん」
初めて使ったシューターのリロード方法なんて分からんよな。
これはここをこーしてあーして....
「よし、覚えたな?」
「ん.....」
「......それじゃあ改めて、出発!!」
「「お...おーーーー!!」」
締まんねぇなぁ......俺って。
眠し......




