第23話 解散。
倒れる寸前だったソアラ支え起こし、鎧を脱がせる。
「あ、ありがとうございます...」
「人の話はちゃんと聞く。オーケー?」
「お...おーけーですっ」
「ああ、お前らの前の武器は俺が預かっといてやるよ。今使ってる鎧も明日持ってく」
「わかったわ。...ちゃんと回収しにくるからね?」
「ハイハイ、ったく、そういうとこちゃんとしてんな」
苦笑しながら三人分の鎧をケースの中に戻す。
これは後日知り合いのところに持って行くとして...
「んん...もう遅いからお前ら帰れ」
「あ...ホントだ...じゃあそろそろおいとまするわ」
壁掛け時計の針は、9時過ぎを指していた。
「ほれ、服」
幼兵供が脱いだ服を詰めた袋を渡す。
フォーナがさっき畳んでくれたものだ。
あいつホント家事できるんだよなぁ...
「あ、ありがとう...ほら、2人とも。もういきましょ」
「そうですね....エイトさん、今日はありがとうございました」
「おう。あ、明日は10時にゲート前に集合な」
「10時にゲート前、りょうかいです」
1番しっかりしてるであろうソアラに明日の予定を伝えておく。
「....そういえばお前らどこに住んでるんだ?」
「傭兵舎です。ダンジョンギルドにある賃貸施設です」
ダンジョンギルド、そんな物まで出来たのか...
「......三人でか?」
「.....はい」
ああ......親、いないのか。
そんな野暮な質問はしないがね。
「リースちゃーんっ、待ってくださいよぅっ....」
「.....ばいばい」
「おう、帽子無くすなよ〜」
....そもそも親がいるんなら傭兵なんて物騒な仕事しないか....
玄関に向かう、小さな三つの背中を見ながらそんな事を考える。
「....フォーナー、いるかー?」
「なんでしょう?」
「うおビビった!?いつの間に背後に....」
「呼ばれたらすぐ来ますよ、私は」
ソニックの素早さとスネークのステルス性を持ってやがるのかこいつは...
「悪いけど、あいつら送ってやってくれないか?」
さすがに子供三人に夜道を歩かせるってのは気が引けるからな....
俺は片付けしなきゃいけないし....
「エイトさんの頼み事なら、もちろんです」
「助かる、じゃあ頼むよ」
「はい。それでは、エイトさん」
「ああ、また今度」
先に行ってしまった幼兵供を追いかけるようにしてフォーナも帰っていった。
さて...俺もひとっ風呂浴びてから片付けするかな...
*****
「ちょっと〜、待ってよ〜」
ダンジョンギルドに向かって森の夜道を歩いていると、後ろから声が聞こえた。
見覚えのある人影が駆け寄ってくる。
「.....あれ、フォーナじゃない。どうしたの?」
「えーとね、あなたたちを送」
「私たちを送る、とかそういうのはいいわよ」
「え」
子供扱いされるのはゴメンだ。
今着ている服は他にないから仕方ないとして...
「リースちゃんっ!失礼ですよ!」
「子供扱いはゴメンなの。じゃあねフォーナ」
立ち止まったままでいるソアラとアルトの手を引っ張って、家路を急ぐ。
「んー....困ったなぁ...あ、そうだ」
後ろからフォーナの独り言が聞こえたが、内容までは分からなかった。
とにかく、早く家に帰ろう...
「リースちゃーんっ!ちょっと待ってー!」
「......なによ」
一度あしらった筈のフォーナがもう一度追いかけてきて、肩に軽く手を掛けてきた。
「私も家の方向そっちなの。1人じゃ怖いから、傭兵さんたちが三人いたら安心なんだけどなぁ...」
「なぁんだ、そうだったのね。じゃあ、送ってあげる。一緒に帰りましょ」
怖かったんなら怖い、と素直に言えば良かったのに....
全く、情けない大人ね。
ダンジョンギルドがある王国の北部、城の方向に向かって歩き始めた。
「.....リースちゃん、ちょろ過ぎです...」
「ん?何か言った?」
「なんでもありません....ハァ」
*****
体を洗って、湯船に浸かる。
はぁ〜気持ちええ。
風呂は良いねぇ....
「あ、そういやフォーナの家って王国の南側だよな....」
ダンジョンギルドってどこにあるんだろ。
もし国の北部とかだったら悪いことしたなぁ...
暑いです....
体調管理に気をつけて下さいね〜




