午前四時
どのくらい眠っただろうか。
茉莉奈と由香理は、下着姿のまま、ベッドの中で抱き合ったままで寝ていたのだ。
茉莉奈は結局、制服の紺のスカートも由香理に脱がされ、全身下着姿になっていた。
よく風邪をひいていないな、と茉莉奈は思う。
部屋はエアコンが効きまくっていて、暑いくらいだった。
部屋にあった時計を見ると、午前四時だった。
昨夜は、抱きついてくる由香理を、浮遊魔法でふわふわ、なんとかベッドまで連れて行くと、自分もそのまま眠ってしまった。
由香理は、まだ茉莉奈の目の前で寝息を立てている。
茉莉奈は、ショート・ヘアーの彼女の顔をじっと見つめてみた。年の割に童顔な彼女は、大人っぽいと言われたことのある茉莉奈とは、対照的だ。
「可愛い」
茉莉奈は、思わずそう呟いた。
次の瞬間、由香理は目を覚ました。
「寝ちゃったー。今何時?」
「起きた?朝の四時過ぎだよ」
「そっか」
二人は起き上がると、ソファに戻り、ポテチに手をつけた。
「あたし、酔っ払ってた?」
相変わらず下着姿の由香理は笑う。
「そりゃもう」
同じく全身下着姿の茉莉奈も、つられて笑った。
半分寝不足の二人は、あくびをしながら、話す。
「なんか、由香理さんに話したら、スッキリした」
「じゃあ、断れそうなの?」
「それは、別」
「なんだー」
「そういう由香理さんは?」
「あたしも、茉莉奈ちゃんと同じ気分かなー」
「なんだー」
あくび混じりに、二人は笑い合った。