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別れたい

正直、結婚する気になれないのに、このまま一緒に住み続けるのはどうかと、由香理は思い始めている。

チャラい宏海のことは、もちろん嫌いではないが、結婚するほど好きにはなれていなかった。ただ、流れで、一緒に住んでいるだけだった。

それにきっと、最近の宏海は、まともに仕事をしていないのだ。彼女は、それを分かっていた。

しかも…。


「ねえ、こないだの日曜は何してたの?」

「ちょっと、友達と遊びに行ってただけだ」

「その割には、なんか、知らない香水の匂いとか、してたんだけど」

「何でもねーよ」

「でも、最近、毎週日曜日いないし。仕事じゃないんでしょ」

「どうでもいいじゃねーか」

明らかに怪しい。やはり、浮気ではないだろうか。由香理は、確信しつつあった。


もう、無理かも。由香理は、「別れたい」と言いたくなっていた。でも、言えなかった。言い出す勇気がなかったのだ。


そんなことを考えながら、今夜もまた、彼女は宏海と寝てしまうのだった。


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