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竜王祭カウントダウン 2

4月3日こと黄泉ヨミの日に、ああ勇者の2巻が発売しますよ!

書籍版はなんと、全編書き下ろしのオリジナルストーリー!書き終えた作者が体調を崩すレベル!

星屑のクズっぷりを損なうことなく、ネタやロリかっけぇストーリーがてんこ盛りです!


…………ので、こちらウェブ版は万人受けしない路線で行くんでよろしくです。


まぁ、書籍版も万人受けするかと言えば、それは違うと言わざるを得ませんがw

「ねぇ、エルー」

…………………………。

「何かしたいことはないのかい?」

…………………………。

「そうか、なにもないか」

…………………………。

「じゃあ、なにか食べたいものは?」

…………………………。

「そうか、何もないのか」

…………………………。

「行ってみたいところもないのかい? 君はもう自由なんだよ?」

…………………………。

「まぁ…… そうだろうね。 わかってたよ」

…………………………。

「じゃあ、質問を変えよう。君にとって、一番いい思い出ってなんだい?」

…………………………。

「…………ほら、君はパパがすきなんだろう? 先王の事さ」

…………………………パパ。

「…………パパのことですか?」

「そうさ、君の大好きなパパとの思い出を、パパとの楽しい思い出を、僕に聞かせておくれよ」

…………………………パパは私に優しかった。パパは私をいつだって強く抱きしめてくれた。

「パパは私に良くしてくれました」

「…………具体的には、どんなことをしたのかな?」

…………………………?

「そうか、良く思いだせないんだね」

…………………………。

「先王以外のことで、なにか思い出に残ってることは…… ないのかい?」

…………………………。

「まぁ、だろうね。 ないよね……」

…………………………。

「…………ねぇ。エルー」

…………………………。

「エリザベートのこと、どうしてやりたい」

…………………………エリザベート。

「…………めちゃくちゃにしてやりたいです」

「…………惚れ惚れするくらいに邪悪な顔だ」

…………………………。

「しかし、君はあれだね」

…………………………。

「驚くほどに無感情に喋るんだね」

…………………………。

「多分だけど、君はほとんどの会話を何も考えないで話しているのだろう?」

…………………………。

「いや、もしかしたら、話しているという認識すらないのかもしれないね」

…………………………。

「聞かれたことに対して、機械的に対応しているだけだ」

…………………………。

「なにも考えずに、何も思わずに、気にも留めずに、言葉を発している」

…………………………。

「ただ、答えているだけだ」

…………………………。

「きっと、君にとって意味のあることは、先王のことと、復讐のことだけ」

…………………………。

「それ以外は全て壊れてしまったんだね」

…………………………。

「愛するものと、復讐だけ」

…………………………。

「くふふ…… ふつくしい」

…………………………。

「君は、僕が心のそこから憐れむことができる…… もしかしたら唯一の存在かもしれないね」

…………………………。

「あ、そうそう…… そういえば、今日は君に見せたいものがあるんだ」

…………………………。

「ほら、見てみてよ。 これ、君にそっくりだろう?」

…………………………。

「良く出来ているとはおもわないかい?」

…………………………。

「ふふ、心無い返答、どうもありがとう」

…………………………。

「それじゃあ、そろそろ僕は行くよ」

…………………………。

「ああ、それじゃまたね」

…………………………。

「…………いい、復讐にしようね」

「…………はい」







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