表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/25

「もし、私が浮気したらどうする?」 (カイルとエステルが婚約していた頃のお話)




 それは、柔らかな日差しの降り注ぐ季節。

 婚約している一組の男女は邸の庭園でお茶を飲んでいた。

 ふと、女――エステルは何気ない疑問が脳裏に過ぎり、男――カイルの顔を下から覗き見る。

「ねぇ、カイル様? もし私が浮気したらどうする?」

 浮気願望はエステルにはない。けれど、たまには愛を確かめるように仮定話をしたくなるのは乙女心である。

 すると、カイルはあまり間を置くことなくエステルを見下ろし、灰青の瞳を眇めた。

「そうだな――エステルを殺して俺も死ぬ」

「………………」

 エステルは地雷を踏んだことを悟った。

(あ、あれ? さっきまで暖かかったのに……急に寒くなってきた)

 まさに今のエステルは、カイルの放つ猛烈な吹雪により、氷点下を体験する。


 その後、エステルはその手の話題をカイルに振る事は二度となかったという。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ