関真輿編著「地理と地形で読み解く世界史の疑問55」 宝島新書 第2章 ー1- ルネサンス
【書名・タイトル名】「地理と地形で読み解く世界史の疑問55」
【著者・作者】関真輿編著
【発行元・サイト】宝島新書
【参考URL】
本文
第2章 ヨーロッパの台頭と一体化する世界
世界史の流れ、ポイント
〇オリエント中心の世界
ビザンツ帝国(395~1453)
モンゴル帝国(1206~1368)
オスマン帝国(1299~1922)
キリスト教、イスラーム教の成立
〇ヨーロッパに中心が移る(14世紀ごろから)
近世
●ルネサンス(14世紀~16世紀)⇒中世の世界は地中海、イタリア半島中心
●大航海時代(15世紀中から17世紀中)⇒オスマン帝国の発生により貿易が阻止される
●宗教改革(1517から1577)⇒教会に対する改革運動⇒宗教戦争、ウエストファリア条約(1648)
オランダ商業国家(16世紀)⇒1568年市民革命、1579年ユトレヒト同盟結成、ウエストファリア体制、ライン川河口と海に近接という領土から商業特化・無敵艦隊・東インド会社⇒覇権
近代
●イギリス産業革命(18世紀中~19世紀初)
●アメリカ独立戦争(1775~1783)⇒イギリスからの独立
●フランス革命(1789~1799)⇒自由・平等・博愛
ナポレオン皇帝に就任(1804)⇒革命政府の独裁に対する反対運動、1799クーデターを起こす
●ルネサンス
https://www.y-history.net/appendix/wh0902-001.html
14~16世紀、イタリアから始まり西ヨーロッパで展開された文化、芸術の運動。同時期の大航海時代、宗教改革の動きと共に、ヨーロッパの中世から近代への移行期(近世)の出発点となった。
ルネサンスの意義は、封建社会と神中心の世界観の束縛から、人間性の自由・解放を求め、ヒューマニズムと個性を尊重という近代社会の原理を生み出したこと、
1453年にオスマン帝国によってコンスタンティノープルが陥落してビザンツ帝国が滅亡した際、ギリシア人の学者が多数、フィレンツェに移り、ギリシアの古典文化をもたらした
★「なぜイタリアでルネサンスが起こったのか」
Search Labs | AI による概要
ルネサンスがイタリアで起こったのは、主に3つの要因が考えられます。
1つ目は、東方貿易によって得た富を背景に、芸術や文化を支援する富豪
や都市国家が存在したこと。
2つ目は、十字軍以降、ビザンツ帝国やイスラム圏から古典文化が流入し、
古典研究が活発になったこと。
3つ目は、古代ローマの遺跡が数多く残されており、古典文化への関心を
高めやすい環境にあったことです。
要因の詳細:
1. 経済的な繁栄:
十字軍運動の影響で、イタリアの北部は東方貿易の拠点として栄え、特に
ヴェネツィアやジェノヴァなどの海港都市が発展しました。
これらの都市では、毛織物業や商業が盛んになり、富豪や都市国家が文化
活動を積極的に支援しました。
例えば、フィレンツェのメディチ家は、芸術家を保護し、ルネサンス文化
の発展に大きく貢献しました。
2. 古典文化の流入:
十字軍以降、ビザンツ帝国が衰退し、オスマン帝国による圧迫が進むと、
ギリシャの学者たちがイタリアに亡命しました。
彼らは、ギリシャやローマの古典文献を持ち込み、イタリアの知識人に大
きな影響を与えました。
また、イスラム圏で保存・研究されていたギリシャ・ローマの文献も、イ
タリアに流入し、古典研究をさらに深めることになりました.
3. 古典文化への関心:
イタリアには、古代ローマ帝国の遺跡が数多く残されており、古代文化へ
の関心が高い環境でした。
この環境が、古典を再評価し、新しい文化を生み出すルネサンス運動を後
押ししました.
これらの要因が複合的に作用し、イタリアでルネサンスが起こったと考え
られます。
★「ルネサンスの影響は何か」
Search Labs | AI による概要
ルネサンスは、芸術、文化、科学の分野で復興をもたらし、人間の可能性
と知識の広がりを強調しました。
その影響は、美術、建築、ファッション、音楽など、現代の文化にも深く
刻み込まれています。
ルネサンスの影響を具体的に見ていきましょう。
1. 芸術と文化:
人間中心主義:
古代ギリシャ・ローマの文化を理想とし、人間らしさや個性を重視する
「ヒューマニズム」の考え方が広まりました。
芸術の発展:
遠近法や解剖学などの科学的な知識を取り入れ、より写実的で感情豊かな
芸術作品が生まれました。
多才な才能:
レオナルド・ダ・ヴィンチのように、芸術、科学、建築など幅広い分野で
活躍する「万能人」が現れました。
美術の革新:
宗教的なテーマだけでなく、自然や人間の姿を題材にした作品が増え、ル
ネサンス様式と呼ばれる独自の美術様式が確立されました。
2. 科学技術:
天文学・地理学の発展:
地球の形や大陸の配置についての理解が深まり、「●大航海時代」を支え
る基盤となりました。
造船技術・航海術の発展:
長距離航海が可能になり、世界各地への探検や貿易が活発化しました。
印刷技術の発明:
グーテンベルクによる活版印刷術の発明は、知識の普及を加速させ、ルネ
サンスの思想を広める上で重要な役割を果たしました。
3. 社会と政治:
中世社会からの脱却:
人間中心の考え方や、個人の能力を重視する思想は、中世の封建社会や教
会中心の考え方からの脱却を促しました。
都市の発展:
イタリアの都市国家では、経済力を持つ市民層が台頭し、自治権を求める
動きが活発になりました。
宗教改革の準備:
ルネサンスの思想は、「●宗教改革」の思想的背景となり、「●宗教改革」
の動きを加速させました。
近代社会への移行:
ルネサンスは、近代社会への移行を促す上で重要な役割を果たし、後の市
民革命や民主主義運動の基盤となりました。
ルネサンスは、単なる過去の文化の復興にとどまらず、人間の可能性を追
求し、近代社会の形成に大きな影響を与えた、歴史上重要な時代だったと
言えるでしょう。
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