橋爪大二郎×大澤真幸対談 「ふしぎなキリスト教」 講談社現代新書 第二部 ー5- 人の子・神の子
【書名・タイトル名】「ふしぎなキリスト教」
【著者・作者】橋爪大二郎×大澤真幸対談
【発行元・サイト】講談社現代新書
【参考URL】
本文
第2部 イエス・キリストとは何か
5 「人の子」の意味
「メシア」の別名が「人の子」
イエスは「キリスト」でも「ダビデの子」でも「神の子」でもなく「人の子」を好んで使った
⇒「人の子」=ごく平凡な意味
=ユダヤ教の伝統からくる救世主という含みがある
6 イエスは何の罪で処刑されたのか
当時ユダヤ人はローマ帝国の支配下だった
⇒ユダヤ人としての主権はない
⇒ユダヤはローマの属州で、限定的な自治権しかなかった
罪状は「神を冒瀆した」罪
イエスは、自分がユダヤの主流から敵意を持たれていて、殺される可能性が高いことを知っていたはず
みんなが彼を「神の子」か「救世主」のように扱っているという状況があって、それをイエスが積極的に拒否しなかった
⇒神を冒瀆した罪
7 「神の子」というアイデアはどこから来たのか
イエスは旧約聖書を解釈している
旧約聖書を前提にしないと、イエスの言っていることは理解できない
イエスは神の言葉を聞いて、人に伝えるのではなく、自分が話をした
⇒預言者のようにふるまってはいるが、預言者の言動ではない
⇒「神の子」
パウロの構築
イエス自身が神によって直接生み出された
神の計画によって生まれた特別な存在
預言者ではない
親「神」と分離した完結した存在
⇒神の意志があるが神に操られているわけではない
⇒「神」とは別の存在だが、「人の子」でもない
⇒一神教としては「神」とイエスを並べるわけにはいかない
⇒イエスは「神の子」である
三位一体は後に出てきた一つの解釈
8 イエスの活動はユダヤ教の革新だった
イエス自身が神のように話しているに特徴がある
「権威のあるものにように教えたので人々が驚いた」
⇒権威あるもの=「神」
イエスは自分自身に権威があるように教えた
イエスの運動は、ユダヤ教の内部の運動
⇒ユダヤ教の革新運動
当時のイエスの容貌や姿が描かれていないのは「偶像禁止」の影響
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