ステファニー・ケルトン著 「財政赤字の神話 MMT入門」 第8章ー2- インフレリスクのコントロール
【書名・タイトル名】「財政赤字の神話 MMT入門」
【著者・作者】ステファニー・ケルトン
【発行元・サイト】早川書房
【参考URL】
本文
第八章 すべての国民のための経済を実現する
重要なのはインフレリスクをコントロールすることだ
MMTが記述するのは、ブレトンウッズ体制の終焉後の現実だ。
もはや金本位制の時代ではないのだ
不換通貨の発行国であることは何を意味するのか、そろそろ理解しても良いころだ
国民のために経済を実現するには、雇用と所得の安定を維持する責任を国民の代表が引き受けるべきだ
財政に大きな権限を持つ議会は、常に生産活動と雇用の安定を図るために、積極財政を果たさなければならない
MMTは、金融政策を主役の座から引きずり下ろし、代わりに財政政策をマクロ経済安定化のための主要な手段に昇格させよと主張する
国民が民主的に選んだ政府は半世紀前、金本位制の軛から自らを解き放った
この決定によって議会は、公的資金を無制限に使えるようになった
だれもが生き生きと暮らせる、健全な経済の実現こそが重要だ
私たちは本当に重要な赤字に対処しているだろうか
政府が必要なだけの貨幣を発行し、誰かに給付することを拒む要因はなにもない
使われているのは税金ではない、
単にコンピューターを操作して、対象口座の残高を増やすだけだ
税金は民間部門の支出能力を抑える手段であり、それによって政府支出が賄われているわけではない
政府の支出能力は無限だが、経済の生産能力は有限だ
どの国の経済にも内なる制限速度がある。
労働力、工場、機会、原材料と行った実物資源が支えられる需要には限りがある
本当の上限はインフレだけ
インフレを引き起こさない限り、財政赤字はどれほど大きくなってもいいし、政府債務もどれほど大きくなってもかまわない
それ(インフレ)以外はすべて健全だ
資金を手当てするのは容易だ
本当の困難は、労働力、設備、技術、天然資源など入手可能な資源を管理し、インフレの加速を防ぐこと
緊縮財政をもたらしたのは想像力不足だ
生活水準を向上させ、国の未来の投資し、健全な経済を維持し、それと同時にインフレを制御するにはどうすれば良いか、走添え腕きなかった
貿易戦争をもたらしたのは想像力の欠如だ
国内の完全雇用を維持しつつ、それと同時に貧しい国々の持続可能性のある開発を支援し、世界的な二酸化炭素排出を抑制し、貿易の恩恵を享受し続けるにはどうすれば良いか、想像できなかった結果だ
生態系の破壊をもたらしたのは想像力の欠如だ
生活水準を向上させ、経済の繁栄を維持しつつ人類と地球を守れるように人類の活動を変化させていくにはどうすれば良いか、想像出来なかった結果だ
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