社會部部長「あの国の本当の思惑を見抜く地政学」 第4章 日本 終章 引用、概略、私見
【書名・タイトル名】「あの国の本当の思惑を見抜く地政学」
【著者・作者】社會部部長
【発行元・サイト】サンマーク出版
【参考URL】
本文
第4章 日本
〇日本にとって朝鮮半島は地政学的重要地点
日本のとって今も昔も最も重要な地政学的課題は、朝鮮半島を守ること
朝鮮半島の上陸地点がなければ、中国に行くためにものすごく苦労することになる
江戸時代末期、開国に最も影響を与えたのはアメリカではなくロシアだった
朝鮮は日本の心臓を狙う短刀である
日本の一番の不安は、朝鮮が弱いあまりロシアに取り込まれることだった
開国から50年間の日本の戦略
①朝鮮を清の影響から断ち切る⇒日清戦争
②朝鮮の近代化を進める⇒朝鮮統治
③ロシアを極東から追い出す⇒日露戦争
日清戦争⇒清の影響力は低下した、変わってロシアが進出してきた
三国干渉、遼東半島の放棄(不凍港の存在)
満州に拡大したがるロシア(大陸国家)対封じ込めようとする日本、アメリカ、イギリス(海洋国家)
⇒日英同盟
日本は韓国を緩衝地帯化するために韓国が単独で自立することを望んだ
⇒近代化のための韓国併合、韓国では日本を信用しきれないので反日運動が盛んになる
現在でも根に持つ不信感
〇アメリカとの対立
日清戦争、日露戦争と勝ちすぎたため、かえってアメリカの不信感を生んだ
1920年代に中国が強大化し始める
満州事変が大きな要因
・中国に利権を奪われる恐怖心
・植民地への渇望
⇒満州事変の勃発
⇒陸軍への負担をを大きくした⇒中国への進出、ロシアとの対峙
緩衝地帯の朝鮮半島を守るための緩衝地帯の満州国のた、めの緩衝地帯を構築するために満州国の領土拡大
緩衝地帯の3重掛け⇒国境が韓国から中国、ロシア、モンゴルに増えたために増加する負担
⇒さらにアメリカ、イギリスとも対立
ワシントン会議で日英同盟が解消された
アメリカが中国での利権を欲したため、日本との対立が大きくなる
アメリカ大統領のルーズベルトが短期的視野でのみ日本たたきを選択
⇒ソ連、中国、北朝鮮という問題が発生
ルーズベルトが地政学的に考えないで利権のみを考えた結果が太平洋戦争となった
日本が敗戦したため、朝鮮半島の問題は日本からアメリカに移された
〇日本の課題
朝鮮半島は重要な地域
海洋国家としてアメリカ・イギリスと協力し、生き残ることを考える
後方基地⇒飛行場・基地(日本)⇒大陸への上陸地点(朝鮮半島)
北朝鮮は中国の緩衝地帯、韓国は日本・アメリカの緩衝地帯
終章 地政学から学べること
〇どんな国にも強み弱みがある
アメリカ
強み
強い経済と軍隊を持つ
弱み
広すぎる領域のためユーラシア大陸まで手が伸びない
ロシア
強み
広い領土
弱み
資源しかない国、領土の広さと比較して少なすぎる人口
中国
強み
広い領土と膨大な人口
弱み
周りに味方が存在しない
〇中国からの見方
日本は恐怖の対象+アメリカという恐怖も存在する
両者が手を取り合い中国と対立している状況
潜在的な敵国と信頼できない友好国に囲まれている状況
⇒恐怖だけでしかない、生き残るには軍事力の増強と潜在的な敵国の攪乱
〇ロシアの見方
広すぎる領土のため少ない人口では守り切ることは困難
特に西側はナポレオン、ヒトラーに首都まで攻め込まれた恐怖が残っている
領土の西側に緩衝地帯を構築するために注力する
東側は現状維持=北方領土問題の棚上げ
西側には出来れば親ロシアで軍事力の優れた国を希望
資源外交で中国、ドイツ、中央アジアを取り込みたい
〇アメリカの見方
広すぎる領域
多くを守りきるためには負担が大きすぎる
経済力の維持、交渉力の維持=強大な軍事力
権益拡大と自国第一がせめぎあう
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