ステファニー・ケルトン著 「財政赤字の神話 MMT入門」 第2章ー2- コストプッシュインフレ、デマンドプルインフレ
【書名・タイトル名】「財政赤字の神話 MMT入門」
【著者・作者】ステファニー・ケルトン
【発行元・サイト】早川書房
【参考URL】
本文
第二章 インフレに注目せよ
神話② 財政赤字は過剰な支出の証拠である
現実 過剰な支出の証拠はインフレである
需要、供給力、通貨発行量のバランスが崩れたとき、ひどいインフレ、デフレが発生する
重要なのは需要と供給のバランスをとること。
経済政策の一番重要な点は、需要と供給バランスをどうやってとるか。
令和の米騒動も、農業政策の失政にある。
需要と供給のバランスを見ずに供給を減らす政策を実施するから、バランスが崩れただけ。
インフレ率が高すぎるのではなく、低すぎるという問題が、アメリカ、日本、ヨーロッパを悩ませた。
適正なインフレ率2%を、日本はなかなか達成できなかった。
⇒日本の適切なインフレ率は2%から4%の間。それ以下だと失業率の上昇が著しくなる。
⇒失業率の上昇は問題が大きく、将来的にも問題の影響が夥しい。
⇒貧困の再生産、治安悪化、教育の低下、インフラの老朽化、少子化、移民の発生、ブラック企業問題、国力の低下、闇バイト、安全保障問題など
⇒将来世代の供給力の低下
⇒将来世代の貧国への道
⇒すべて財政の赤字が少なすぎたことにより発生した問題
『定年を過ぎた私たちはあと10数年で逝く。その時に日本はひどい国なったと言うだけ』
インフレは2種類ある
①コストプッシュ型(悪いインフレ)
②デマンド(需要)プル型(良いインフレ)
★「コストプッシュ型インフレ」
Search Labs | AI による概要
コストプッシュ型インフレとは、生産コスト(原材料費、賃金など)の上
昇が原因で物価が上昇するインフレのことです。
ディマンドプル型インフレ(需要が増加して物価が上昇するインフレ)と
は対照的な概念です。
詳細な説明:
コストプッシュ型インフレのメカニズム:
生産コストが上昇すると、企業は製品やサービスの価格を上げざるを得ま
せん。
この価格転嫁によって、最終的に消費者物価が上昇し、インフレが発生し
ます.
コストプッシュ型インフレの原因:
原材料費の高騰:
原油価格や金地金価格などの資源価格の上昇、または原材料の供給不足な
どが挙げられます.
賃金の上昇:
人手不足や労務コストの上昇などが賃金上昇を招き、それがコストプッシ
ュ型インフレの要因となります.
その他の要因:
輸送費の高騰、エネルギーコストの上昇、サプライチェーンの混乱なども
コストプッシュ型インフレの原因となりえます.
コストプッシュ型インフレとディマンドプル型インフレの違い:
ディマンドプル型インフレは、需要の増加が原因で物価が上昇するのに対
し、コストプッシュ型インフレは、供給側のコスト上昇が原因で物価が上
昇します.
コストプッシュ型インフレの対策:
コストプッシュ型インフレは、需要を抑えるだけでは解決できないため、
生産コストの抑制や賃金抑制などが求められます.
また、輸入物価の上昇など、原因が自国に収まらない場合は、対策が難し
い場合もあります.
例:
1970年代のオイルショックによる原油価格高騰は、コストプッシュ型
インフレを引き起こし、スタグフレーション(経済成長の停滞とインフレ
の同時進行)を招きました.
現在、世界的に高騰している原材料費やエネルギーコストは、コストプッ
シュ型インフレの原因となっています.
まとめ:
コストプッシュ型インフレは、供給側のコスト上昇が原因で発生するイン
フレであり、原材料費の高騰、賃金上昇、サプライチェーンの混乱などが
主な原因です。
ディマンドプル型インフレとは異なり、需要を抑えるだけでは解決できな
いため、生産コストの抑制や賃金抑制などが求められます
★「デマンドプル型インフレ」
Search Labs | AI による概要
デマンドプル型インフレとは、需要の増加によって物価が上昇するインフ
レのことです。
需要が供給に追いつかないため、物価が上昇し、企業は価格を引き上げ、
売上と利益を増加させることができます。
これは、景気拡大によって消費が活発になり、人々がより多くの商品やサ
ービスを求める場合に発生します。
詳細:
定義:
需要(Demand)が供給を上回ることで生じる物価上昇を指します。
発生原因:
景気回復、消費者の購買意欲の高まり、貨幣供給量の増加などが挙げられ
ます。
影響:
企業は価格を引き上げ、売上と利益を増加させることができます。
また、賃金も上昇し、消費と経済活動をさらに活発化させる可能性があり
ます。
日本銀行の目標:
日本銀行は、デマンドプル型インフレを目標としており、景気回復と消費
拡大を促進するために金融緩和政策を導入しています。
「良いインフレ」:
適度なデマンドプル型インフレは、経済成長を促すため、「良いインフレ」
と呼ばれています。
デマンドプル型インフレとコストプッシュ型インフレ:
インフレには、デマンドプル型とコストプッシュ型があります。
コストプッシュ型は、原材料価格や賃金の上昇など、供給側のコスト増加
によって物価が上昇するものです。
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