ステファニー・ケルトン著 「財政赤字の神話 MMT入門」ー3- 財政赤字ヒステリー
【書名・タイトル名】「財政赤字の神話 MMT入門」
【著者・作者】ステファニー・ケルトン
【発行元・サイト】早川書房
【参考URL】
本文
ー2-の続き
経済対策を誤ったために、景気回復が弱く時間のかかるものとなり、それがコミュニティを蝕み、結果として国民経済は何兆ドルもの富を失った。
⇒アメリカも日本も同じ
二大政党(共和党・民主党)ともに数十年間抱き続けてきた「財政赤字ヒステリー」の方が、もっと重大な障害だった。
財政赤字を増やしていけば、景気回復はもっと力強いものとなり、数百万世帯が救われ、数兆ドルの経済損失も防げたはず。
財政赤字が問題だと考えている限り、財政赤字を使って問題を解決することはできない。
富裕層への課税強化は可能だし、必要なことだ。
しかしそれは富裕層の力を借りなければ必要な支出は賄えないためではない。
富裕層に課税すべき理由は、資産と所得の配分のアンバランスを正すため、そして民主主義の健全性を守るためだ。
責任ある経済資源の配分とは、何を意味するのかを問い直すことだ
健全な経済学に基づき、政治的立場を超えて現状を問い直せ。
経済政策の失敗は、国力を大幅にそぎ、国民を絶望と貧困に落とす。
財政赤字ヒステリーは、百年前の経済学に沿った考え方であり、今現在の通貨の在り方とはマッチしない。
百年前は金本位制(天動説)が正しかった、その時もあった。
今の通貨管理制度は地動説で、更新された経済学を認識しなければならない。
いまだに悪魔狩りの世界に漬かりこんでいるエリートは、排除されなければならない。
税金は財源ではなく、資産と所得のアンバランスを調整するためのものであり、発行した通貨を回収するためのものである。
そこを理解していないから、税額を少しでも多く取る法律を作ったエリートが評価される組織になっている。
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