第一話 友情と愛 似ていて非なるもの
一応、僕にだって友達がいる。
「おーい いもむしー」「おっ アスカ!」「ぜぇぜぇ、待った?」「いや、全然」
「誰だこやつは?」「うおっ びっくりした」「どうしたの?」「え? こいつが見えないの」そうして指を指すと「こいつ? 何いってんだ? 壁しかないぜ」「え?」「私はほとんどお前以外の生物には見えんから、あと、汝と私だけならテレパシーが使えるから」「他の人にはテレパシーおくれないの?」「無理だ」「おーい 何ぼーっとしているんだ?」「あ、ああいっ 行こう。」「で、こやつは?」「僕の友達、クワガタ・アスカ 数少ない僕が信頼できる男」「なるほどね〜」「でっ、いもむしお前やっと戸籍に名前を登録できたんだな」「えっ?」「だからってよ、王竜芋虫はないぜ」「は?」「ああそれについては私が登録しといた。」「of…」「あれ? 今日どこへ行くんだっけ?」「ああ、駅前のアカン(イ●ン)だけど。」「ありがとう」「最近物忘れ激しいね」「あはは」「もしかして、いじめられすぎて精神崩壊してない」「いや〜そんなことないよ」「いつも言ってるが、何かあったら俺に連絡してくれよ」「あはは」本当は連絡したい。でも、携帯電話は普段服の中のため、いつも脱がされる僕は連絡することができない。「お前の叫び声一つで、すぐ飛んでやってきてやるからな♥」「仮面ライダーじゃないんだから。 でも、ありがとう」本当にいいやつだ。どうして僕の周りにはこいつみたいなやつに囲まれないのか不思議だ。「アカンかー。なに遊ぼっかなー やっぱプリクラかな〜」「ギャルかよ」「いやいや、今の時代のギャルはプリクラなんざとらね〜よ」「そう?」「そうだぜ、あはははは。」あー転校したい。こいつと同じ学校に通って通ってる間はずーっとこいつに守ってもらいたい「私が守ってあげようか」「守れるの?」「一応」「願い事に含まれないよね」「命令といった扱いになるから安心しろ」「なあ、お前って彼女作る気ある?」「ないよ、僕は君以外の周りが嫌いだ」「そっかぁ」「じゃあ君は?」「俺は後で話す」「僕は言ったのにひどいぞ」「私は作りたくても作れないが」「聞いてないよ」「(´・ω・`)」その後、プリクラでいろんなパターンの写真を撮ったり、クレーンゲームでぬいぐるみをゲットしたり、最後にてぇこのてつじんを遊んで帰った。何もなかった。ただただ楽しかった。あー、こんな毎日が続けばいいのに。本気でそう思った。しかし、悲しいことにそんな時間はすぐに終わってしまった。「今日は楽しかったよ。」「ああ、俺もだ」「じゃあね」「待って、少しだけ君の家にいさせて」「え?まあいいけど」「なぜだろう、私の勘なら良いのだが...」「どうしたの」
「嫌な予感がしてたまらないのだ。私の経験上、このような誘いがあったときはだいたい闇討ちに合うんだ」「だ、大丈夫だよ」本当は僕も不安だ。なぜだか嫌な予感と妄想が止まらない。いじめられすぎて昆虫不信になったのかもしれない。まさか...。まさかだよね...。「おじゃましま~す」「誰もいないけどね...」「そういえばそうだったね...」空気が死んだ。「久しぶりに来たよ」「一年ぶりだね」「うん...」冷たい雰囲気。死んだ空気。物哀しい感じしか残らない。「ねえ、いもむしくん」ビクッ「どうしたの改まって...。」「愛してる」「え?」「俺はお前と出逢ったときから好きだった。小学校の頃、お前が男だと知ったとき革新した。欲しい。君が欲しい。身体が、心が、何もかもが」「なにを言っているんだよ。」ああ、だめだ。状況が理解できない。え? 今まで僕の心を支えてくれたやつがそれは僕に向けての愛で、深い友情なんかじゃないってこと。で?僕のことを守ってくれるとかは、え?つまりそういうことだよね。ああ、どうしようだめだ、頭が真っ白で、視界がみえない。僕は気絶した。
人間社会編再開...。
ファイアーカードズってのはまず、デッキを構築するんだ。デッキの総枚数は20枚。
スターモとアイテム合わせて20枚じゃなきゃいけない。次に{A}これは攻撃力だ。{D}これは防御力。{HP}これは体力だ。スターモはスターモを攻撃するときAがDを超えなきゃいけない。HPはその防御力を超えた数値分減らせれるんだ。つぎに★これはコストって言うんだ。ペポを召喚するにはコストが必要だ。コストは★分必要で、チャージゾーンにカードをセットすると、セットしたカードに書いてある★の数分チャージできる。そしてチャージしたら、スターモを召喚!わかったか?
はっ!またかよ。「おい?大丈夫か」フラぁッ「ねえ、君への思いは届いたよ」「やった」「しかし!君のことを愛は受け取らない。」「なんで」「僕はノンケだし、友達としていたい」「じゃあ、ぺんぽこしてよ。」「は?」「勝ったら、俺の物になってもらうよ」「は?」「ぺんぽこカードバトルって知らない?」「あ(察し)」「ないなら今すぐ買いに行きなよ。」「芋虫よ。安心しろ。すでにカードはあるしデッキは構築済みだ。」「どうやって構築したの?」「私が封印された場所にカードがあった。」「それで足りたの?」「私含めて20枚とフィールド一枚ぴったりあったぞ」「そういえば君カードだったね」「ねえ?なにボーっとしてるのあるなら、やろうぜ、今すぐ!」「ルールを教えてk...」いやわかった。さっき見たファイアーカードズの夢。あれと同じルールだ。デッキ20枚というルール。チャージが必要というルール。三角形の相似みたいに2つの共通点があるなら同じものと考えていいはず。「よし!ぺんぽこだ!」「俺の愛を受け取れぇッ!」
let’s ぺんぽこ!
「俺の先攻、俺はイモムシくんをチャージゾーンにセット」「僕と同じ名前!?」「ハッコロンを召喚(HP3000/A1000/4000)ターンエンド」「僕のターン、ドローっ。僕は光の竜をチャージゾーンにセット、聖なる竜を召喚(HP5000/A5000/D5000)。聖なる竜でハッコロンを攻撃!」「俺はハッコロンをリリースしてツボーンを召喚(HP3000/A3000/2000)ペポ効果によりチャージを消費せずに召喚できる。」パリンッ「クッ」アスカHP 10000→8000「ツボーンが破壊されたことによりこのペポが手札から召喚できる。こいッフレアユニコーン(HP10000/A12000/D1000)」「コストなしで高レベルペポが召喚可能だって!?」「これが俺のユニコーンデッキさ。」「...ターンエンド。」「俺のターン、ドロー。ふふふ、俺は手札からボルトユニコーンをチャージ、アクアユニコーンを召喚(HP10000A5000D12000)。「僕は手札から魔術カード、聖なる壁を発動!ターンを強制終了する。」「クッ」「僕のターン、ドローッ。どうしよう、究極王竜。」「安心しろ、まずはアクアピッチャンをチャージしろ」「うん...。」「次に海底要塞 アトランティス(HP10000/A0/D30000)を召喚するんだ。」「う、うん」「次に、フレアユニコーンを聖なる竜で攻撃しろ」「僕は聖なる竜でフレアユニコーンを攻撃」
「フッ(ドヤ顔)」フレアユニコーンHP10000→5000「ターンエンド」「俺のターンドローッ、ふはははははは。俺は★7のアクアユニコーンと同じく★7のフレアユニコーンをフィールドからリリースしてこのペポを召喚する。」「また、コストなしだ!」「暗黒魔界のエリート兵であり、俺の心の闇を体現せしもの、いま降臨せよ。暗黒魔界の騎士ゲオン!(HP15000/A30000/0)」「なんだ、こいつは...。」「さーらーに、俺は墓地のツボーンの効果発動!ユニコーンペポを一体デッキに戻すことによりツボーンを手札に加える。ゲオンで攻撃!」「海底要塞 アトランティスの効果発動!このカード以外のペポが攻撃対象になったとき、海底要塞 アトランティスに移し替える事ができる」「何っ、ターンエンド。」「僕のターン、ドローっ。これは...。僕は魔術カード、チャージ魂を発動!フィールドのペポをリリースしてそのペポの★の数+2をチャージする。」「インチキ効果も大概にしやがれ」「そして僕は、究極王竜を召喚(HP15000/A13000/D10000)。究極王竜のペポ効果発動!相手フィールドに存在するペポを一体破壊する!。」「いやだ...。嫌だぁあああああ」「僕が破壊するのは暗黒魔界の騎士 ゲオン!」「うわああああああああああああ」「そして、ゆけッ究極王竜で攻撃、アルティメットフレイム(究極の火炎放射)!」「いやだああああああああああああああああああ」アスカHP8000→0 勝った。はっ!うかうかしてられない。カードゲーム漫画とかで勝ったときはアドバイスとかするのが普通だよな。えーっと
「君に一つ友達として忠告しておく。異常な愛を相手にも見せると必ずフラれる!」「うわああああああああああああ」
こうして、僕は友達の異常な愛に反逆し、勝利したのだ。めでたし、めでたし。
ちなみに、アスカとは絶縁、頼れる昆虫が一人減り、昆虫不信が加速しました。
めでたくない めでたくない。