95/329
95
とある王国の国立学園の学生食堂にて、昼休み中のグーフィルとラキスが話し込んでいる。
「俺達には無限の可能性が秘められています」
「急に突拍子もないこと言い出すわね」
「もし俺と貴方の話を聞いているだけの人物がいた場合、俺達がどんな状態で話しているかは分かりません。逆立ちしながら話しているかもしれないし、大乱闘を繰り広げながら話しているかもしれないし、目も当てられない程にいちゃつきながら話しているかもしれない。観測されない限り俺達は何でもありです。つまりシュレディンガーの俺達です」
「貴方が何と言おうと、私と貴方はただ椅子に座って話してるだけよ」
 




