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とある王国にあるロックローヴィ伯爵邸で、お茶会中のラキスとグーフィルが話し込んでいる。
「そんなに俺の顔を見てどうしましたか?」
「いつも見られてるからそのお返しよ。意外とまつ毛長いのね」
「見られ過ぎて伸びました」
「嘘でしょ!?」
「嘘です」
「貴方はすぐくだらない嘘を吐くわよね」
「あの、そんなに見つめられると落ち着きません」
「それなら普段、私の顔を凝視するのをやめてもらえないかしら? 一緒に居る間ずっとは、流石に落ち着かないのよ」
「止められるわけないです。貴方の顔を見つめることが、俺の生きがいです」
「ぜひとも他の生きがいを見つけて欲しいわ」




