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とある王国にあるスーファント侯爵邸で、お茶会中のラキスとグーフィルが話し込んでいる。
「にゃにゃ~ん。…………早く笑うなり笑うなり笑うなり、何なりしなさいよ」
「顔が良い貴方には、ネコミミも似合いますにゃ」
「絶対バカにしてるわね。仕方ないじゃないの。同じ物を着けた兄に、笑顔で渡されたのよ。着けないわけにはいかないわ」
「だから俺も巻き添えですかにゃ」
「ええ、そうよ。わざわざ貴方の分と言われて渡されたわ。……どうして貴方はノリノリで語尾に『にゃ』をつけてるのよ!」
「つけようとしなくても、勝手に語尾についてしまいますにゃ」
「嘘でしょ!?」
「嘘です」
「ちっ、にゃんて奴」
 




