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 とある王国にあるロックローヴィ伯爵邸で、お茶会中のグーフィルとラキスが話し込んでいる。


「これで貴方も、入ったら出られなくなる魔性の道具の虜です」


「こ、これは、想像していた以上だわ……」


「ロックローヴィ家に先祖代々伝わるこの魔具に抗うことは、何人たりともできません」


「さすがは異世界由来の人外が残した物ね」


「さあ、俺と一緒にもっと堕落しましょう」


「堕落したら駄目なのは分かってるけど、ものすごくいいわ~。このコタツ」


「よりコタツをエンジョイするために、こちらのオレンジをどうぞ」


「オレンジ? なんでオレンジなのよ?」


「先祖の人外的には、これが妥協点だったそうです」

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