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とある王国の国立学園の学生食堂にて、昼休み中のラキスとグーフィルが話し込んでいる。
「もしもの話よ。もしも私の顔に傷ができたら、婚約は解消されるのかしら?」
「まさか俺との婚約が嫌で、傷を作ってまで婚約を白紙にしようとしていますか!?」
「もしもの話だと言ったでしょ。もしも何かあった時に、顔を死守しないといけないかどうかを知っておきたいだけよ」
「命より顔が大事だとは言いません。顔に消えない傷がついたとしても、ロックローヴィ家は貴方との婚約を決して無かったことにはしません。たとえ傷があろうが、貴方の顔が良いことに変わりはないです。それにロックローヴィ家の技術で、消えない傷程度如何様にもできます。ぐふふふふふふ」
「いい話にみせかけて、最後の最後で台無しね」
 




