グーフィルは今日も首を長くして、ラキスを待っている

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　とある王国にあるスーファント侯爵邸で、お茶会中のグーフィルとラキスが話し込んでいる。

「貴方のお兄様が、メロンパンを目の前にして微動だにしていませんでしたが、何かあったのですか？」

「ああ、あれはなんてことはない夏バテよ。今の兄はとても大人しいから、婚約者の令嬢にはかなり好評よ」

「確かにいまだかつてないほどご機嫌でしたね」

「修羅場も起きないし、平和なのは良い事よ。もぐもぐもぐ……このメロンパン……口の中の水分全部持っていくわね……」