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とある王国にあるスーファント侯爵邸で、お茶会中のラキスとグーフィルが話し込んでいる。
「眠いわ」
「俺も昨日の夜中に、貴方に無理やり起こされたので眠いです」
「私のせいにしないでほしいわ。夜中に伸びた首で部屋を襲撃されて、私は寝不足なのに貴方はぐっすりなんて癪じゃないの」
「それだけ貴方のことが好きなのです。許してください」
「あ~、眠くてもう無理よ……」
「そろそろ俺も限界が……」
「分かったわ。もういっそ『せーの』の掛け声で一緒に寝ましょう!」
「……何を言っているのですか? 意味が分からなさ過ぎて目が覚めました」
「っち」




