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とある王国にあるスーファント侯爵邸で、お茶会中のグーフィルとラキスが話し込んでいる。
「俺は気付きました。『溺愛はヨイショッ!! の法則』に従うと、首を書きつけて貴方を運ぶことも、立派な溺愛行動の一つです」
「絶対に違うと断言させてもらうわ」
「そうですか。では溺愛かどうかは一旦置いておいて、一回運ばれておきましょうか!」
「どうしてそうなるのよ!」
「俺が運びたいからに決まっています!」
「嫌なものは嫌よ。そういえば、私に迫りたいなら食べ物を盾にすれば一発なのに、貴方はそれだけは絶対にやらないわよね」
「そんなことをしたら、修復不可能な程に貴方から嫌われると分かりきっているからです」
「私のことよく分かってるわね」




