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 とある王国の国立学園の学生食堂にて、昼休み中のグーフィルとラキスが話し込んでいる。


「俺が貴方と婚約したのは、家族全員の希望でもあります」


「あらそうなの? 確かにお屋敷にお邪魔させてもらう度に、熱烈に歓迎されるわね。あれもう少し抑えてもらえないかしら?」


「俺の婚約の話が出た時に、どの家と婚約を結ぶべきか家族会議が開かれました。その冒頭で父は一言、こう言いました。『政略結婚の候補は二つある。一つはスーファント侯爵家、もう一つはあそこのほら、何だっけあの家だ。顔が良いのは、断然スーファント侯爵家の方だ。本当に顔が良いぞ。政略の条件としてはスーファント侯爵家じゃない方がより良いのだが、そんなことはわりとどうでも良い。本当にどうでも良い。皆はどちらの家が良い? 私のオススメとしてはスーファント侯爵家だ! なんたって顔が良い! もう一度言うぞ! 顔が良い! 本当に顔が良いぞ!』と」


「全然一言ではないわね。あとものすごく血のつながりを感じるわね。何回『顔が良い』と言うのよ」


「そして家族会議は瞬く間に満場一致で終わりました」


「この面食い一族め」

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