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とある王国にあるスーファント侯爵邸で、お茶会中のグーフィルとラキスが話し込んでいる。
「今年のプレゼントはこちらです。これを俺だと思って大切にしてください」
「もしかしなくても、これ貴方のぬいぐるみよね?」
「そうです。なかなかの再現度ではありませんか?」
「再現度はかなりいまいちじゃないかしら」
「こんなに似ているのになぜですか!?」
「そんなの決まってるわ。首が一切伸びないからよ。大切にしてほしければ、首を伸ばせるようにして出直していらっしゃい」
「ぐっ、一度不可能と諦めたのに、一体どうすれば……? 飛ぶ首なら簡単にできるのに……!」
「……やっぱり伸びる首より飛ぶ首の方が……」




