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とある王国にあるスーファント侯爵邸で、お茶会中のラキスとグーフィルが話し込んでいる。
「ねえ、首を巻きつけてもいいわよ」
「急にどうしたのですか?」
「どうもしないわ」
「そうですか。分かりました」
「立ち上がって腕を広げて、何がしたいのよ?」
「元気がない今の貴方には、こちらの方が良いかと思いまして」
「……びよんびよんしている首のせいで、全部台無しね……」
「素直でないですね。口ではそんなことを言っておきなが」
「ちっ」
「締まっています! 締まっています!! ギブギブギブギブ! ギブです! すみませんでした!!」
「分かればいいのよ」




