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とある王国の国立学園の学生食堂にて、昼休み中のグーフィルとラキスが話し込んでいる。
「以前街を歩いていたら、マスクを着けた女性に声をかけられました。その女性は俺に『私きれい?』と訊いてきたので、貴方の顔の良さについて小一時間しっかり語らせてもらいました」
「貴方みたいな変な奴を捕まえてしまった、相手がご愁傷様だわ。どうせその小一時間、顔が良いとしか言わなかったんでしょう?」
「そうですが何か?」
「むしろよく小一時間も付き合ってくれたわね」
「彼女は泣くほど喜んでくれていました」
「ますますご愁傷様よ」




