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とある王国にあるスーファント侯爵邸で、お茶会中のグーフィルとラキスが話し込んでいる。
『ぐーふぃるがあなたのかおはさいこうってほめてたよ』
「急にぬいぐるみを使って腹話術を始めないでもらえるかしら? 言ってることいつもと変わらないし、地味にうまいのは何なのよ」
「貴方に新鮮味を感じていただきたいと思い、頑張って練習しました」
「顔以外を褒めてくれた方が、よっぽど新鮮味を感じるわ」
「すみません、ちょっと何を言っているか聞き取りづらいです。…………あれ、こえが、おくれて、きこえるよ」
「それを今やられても、私以外には全然分からないのよ。あとやっぱり地味にうまいのは何なのよ」




