前へ目次 次へ 241/329 241 とある王国にあるスーファント侯爵邸で、お茶会中のラキスとグーフィルが話し込んでいる。 「ついに完成してしまったそうよ」 「何がですか?」 「兄が作ったメロンパンを褒め称える歌よ」 「曲が完成しただけで、何故そんなにテンションが低いのですか? 何か問題があるのですか?」 「出来上がった曲が、無駄に壮大で歌詞が酷い合唱曲なのよ。私も貴方も巻き込まれることになると断言するわ」 「おおぅ……」 「噂をすれば、貴方の後ろに兄の影よ」 「は!? いつの間に!?」