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とある王国にあるロックローヴィ伯爵邸で、お茶会中のラキスとグーフィルが話し込んでいる。
「モザイク!? ちょっと! モザイクが飛んでるわよ!?」
「あれは弟の首です。今日はモザイクの調子が悪いらしく、普段は首の断面だけを覆っているモザイクが、なぜか頭全体を覆っています」
「それならいいわ。……いえ、いいのかしら?」
「モザイクが命に関わることはないので大丈夫でしょう」
「弟さんがあの状態なら、妹さんは今どうなってるのよ?」
「妹は『某の首は卑猥な物に非ず!』とキレて、首を外さずに大人しくしています」
「あらそうなの。……あの子の口調って特徴的過ぎて、いつもそっちに全部持って行かれるのよね」




