前へ目次 次へ 207/330 207 とある王国にあるスーファント侯爵邸で、お茶会中のラキスとグーフィルが話し込んでいる。 「はぁ、一生の不覚だわ。まさか貴方のことを押し倒すなんて」 「押し倒す……? 張り倒すの間違いではありませ」 「頭とか背中は打ってないかしら?」 「背中や頭よりも、平手打ちされた頬の方が痛」 「押し倒しちゃったけれど、ちゃんと蚊は仕留めたわよ!」 「押しが強いです! …………今回は押し倒されたということにしておきましょう」 「その『絶対力加減間違えたなコイツ』って表情は止めて!」