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 とある王国にあるロックローヴィ伯爵邸で、お茶会中のラキスとグーフィルが話し込んでいる。


「はぁ~」


「深い溜息ですね」


「ちょっと疲れたのよ。貴方の妹さん相手にキレるわけにはいかなかったから、我慢するのが大変だったわ」


「俺の妹が何かしたのですか?」


「たぶん誰かの受け売りで、彼女に悪気は無かったんだと思うんだけれど、『閑さや~岩にしみ入る~蝉の声~、げに風流なり!』って、想像しただけで虫唾が走るわね」


「虫だけにですか?」


「ちっ」


「すみません!」

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