前へ目次 次へ 202/329 202 とある王国にあるロックローヴィ伯爵邸で、お茶会中のラキスとグーフィルが話し込んでいる。 「今すぐ武器を捨てて、両手を頭の上に挙げるのよ」 「……分かりました」 「まったく油断も隙も無いわ」 「どうして分かったのですか? 準備は完璧だったはずです」 「今日会った直後から、貴方はずっとそわそわしてたもの。何か企んでるのはお見通しよ」 「くっ、顔面クリームまみれの貴方を見たかったです。次こそは……」 「え、企んでたのはパイ投げ? さすがにパイ投げまでは分からなかったわね」