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とある王国にあるスーファント侯爵邸で、お茶会中のラキスとグーフィルが話し込んでいる。
「今日はエイプリルフールなんだから、面白い嘘をついてほしいわ」
「貴方に催促されて話した時点で、嘘だということがバレバレですが、それでも良いのですか?」
「それもそうね。嘘をついてネタばらしするまでが、エイプリルフールよね。じゃあ嘘はもういいから、今から面白い話をして」
「もはやただの無茶振りです」
「私を嘘で楽しませられなかったんだから、甘んじて私の無茶振りを受け入れるべきだわ」
「……分かりました。今何か絞り出します。…………では、貴方のお兄様が」
「それはノーサンキューよ」
 




