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 とある王国の国立学園の学生食堂にて、昼休み中のラキスとグーフィルが話し込んでいる。


「貴方からも兄に伝えてもらえないかしら?」


「何をですか?」


「メロンパンにメロンは入ってないわ」


「世の中には入っている物もあるので、一概には言えないのではありませんか?」


「兄がいつも食べているのは、入ってない方のメロンパンよ。入っていると言い張って早数年。メロンの味がしないのにどうして。思い込みでメロン味を感じてるのかしら?」


「貴方がいくら言っても無駄だったから、俺にも協力してほしいと」


「ええ、そういうことよ」


「俺が言ったとしても、思い込みを解くのはおそらく不可能です。なので、こうするのが一番です。…………きっぱり諦めましょう!」


「…………それもそうね!」

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