前へ目次 次へ 173/330 173 とある王国にあるスーファント侯爵邸で、お茶会中のラキスとグーフィルが話し込んでいる。 「今年もこのネコミミを着ける日が来たわ」 「俺も流れるように巻き添えを食らいました。ところで、貴方のお兄様はネコミミを抱えて、どこに出かけたのですか?」 「それはもちろん婚約者の所よ」 「つまり婚約者にネコミミを着けてもらいに行ったということですか?」 「ええ、そうよ。去年あんなことになったのに、懲りもせずにね……」 「おおう…………心中お察します……」