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とある王国にあるロックローヴィ伯爵邸で、お茶会中のグーフィルとラキスが話し込んでいる。
「今年から豆爆弾は廃止になりました」
「ああ、去年爆発させてたあれね。ちなみにどうして廃止なのかしら?」
「豆をばらまく以前に爆発で豆が燃え尽きているのではないかと、使用人の一人から鋭い指摘があったからです」
「言われてみればそうよね」
「そこで今年は代わりのものを用意しました。こちらです」
「見た目は銃火器のようだけれど、まさか……」
「引き金を引くと、圧縮空気によって内部にセットした豆が勢いよく発射されます。こちらは『豆をより遠くに、より精確に、更なる高みへ』をコンセプトに開発されました」
「どうしてかは分からないけれど、これもすごく間違ってる気がするわ」




