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とある王国にあるロックローヴィ伯爵邸で、お茶会中のグーフィルとラキスが話し込んでいる。
「間違いなくそうだとは思うのですが、一応聞いておきます。年越しを俺と一緒に過ごしたいと貴方が言い出したのは、年越しそば目当てですね?」
「それはそうだけれど、単純にそれだけというわけではないわ。たぶん今年も兄と婚約者がしゅ…………、いえ、これは貴方にはまだ早すぎる話よね」
「しゅ? 早すぎるしゅ……、シュバーンッですか?」
「違うわね」
「ではシュビーンッですか?」
「違うわよ。言っておくけど、シュブーンッでも、シュベーンッでも、シュボーンッでもないわ。というか、兄と婚約者が貴方には早すぎるシュバーンッって何なのよ!?」




